先週は、Excelのショートカットキーの覚え方について、はじめの一歩的なくらい基本に忠実な内容を確認した。今週はそれに引き続き、使用頻度が高くかつ、効果が大きいものを、重点指向で見ていきたいと思う。
タイトルにお気づきの読者も多いと思うが、ショートカットキーを使いこなすポイントとしては、ズバリ「体で覚える」ことである。実践で繰り返し使って訓練することで、アタマでキーを考えることなく、手が勝手にキーを押すようになる。
あらためてショートカットキーの組み合わせを問われると、キーの名称は出てこないが、手で再現してみてようやく該当するキーがわかるといった具合である。
さて、Excelシートへの入力や編集などで、ひんぱんに使う機能として、コピー&ペーストがある。まずは、ここらへんから見ていくことにする。
■コピー:[Ctrl]+[c]
[c]はもちろん、Copyのcと覚えればよい。
コピーした後は当然貼り付けることになるのだが、すべての要素を貼りつける(単純に貼りつける)のであれば、貼り付ける場所にアクティブセルを移動して、[Enter]キーでOKだ。
ただ、[Enter]で貼り付けてしまうと、コピーした内容がクリップボードから消えてしまい、繰り返し貼り付けできない。こういった場合は、このワザを覚えておくといい。
■(単純に)貼り付け:[Ctrl]+[v]
このショートカットキーで貼り付けると、貼り付けた後もコピー元のセルが点線で囲われたままになっており、違った場所になんどでも貼り付けられる。あまり知られていないワザだと思うが、意外と同じ情報を複数の飛び地になったセルに複写することは多いので覚えておいて損はない。
しかし単純に貼り付けというのは、Excelシートの作業でもあまり頻度は高くなく、もっとも使うのは、「形式を選択して貼り付け」ではないだろうか。
■形式を選択して貼り付け:[Ctrl]+[Alt]+[v]
このショートカットキーを操作すると、「形式を選択して貼り付け」ダイアログボックスが出現する。ダイアログボックスのメニューから貼り付けたい要素や形式を選択してOKを押すと完了である。ちなみにこのショートカットキーで貼り付けても、貼り付けをくり返すことができる。
このように貼りつけるだけでも3つの方法があるので、そのときどきの状況にあわせて最適な操作をチョイスしてオペレーションの効率化を目指したい。
コピー&ペーストとならんでよく出てくるのが、カット&ペーストである。このカットは、読んで字のごとくコピーするのではなく、アクティブセルのセル情報をすべて切取ってくる機能だ。
■切り取り:[Ctrl]+[x]
切り取った情報を貼りつけるには、前述の[Enter]キーもしくは[Ctrl]+[v]のみ使用することができ「形式を選択して貼り付け」はできない。また、[Ctrl]+[v]で貼り付けても、繰り返し貼り付けることはできない。
これらコピー&ペースト、カット&ペーストは、MicrosoftのアプリやOSはもちろん、その他のアプリでも普及している。そういった意味で「体で覚える」価値のあるショートカットキーといえるであろう。
<今週のショートカットキー>
■コピー:[Ctrl]+[c]
■(単純に)貼り付け:[Ctrl]+[v] or [Enter]
■形式を選択して貼り付け:[Ctrl]+[Alt]+[v]
■切り取り:[Ctrl]+[x]