Cafe HOUKOKU-DOH

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IVYおじさんの創業日誌

新しい働き方に必要なスキル

コロナ禍がわれわれを包み込んで約1年半。働き方もすっかりさま変わりしてきた。いちばんの変化はやはりリモートワークによるWeb会議の普及だろう。技術的にはほぼ現状のレベルまで到達していたものの、「画面越しでは…」という先入観のから、一部の先進的な企業でしか使われてはいなかった。

 

ところが、コロナの第一波による外出自粛や企業内におけるリスク対策としての不要不急の外出制限によって、ビジネスパーソンの大部分が強制的にWeb会議に参加しなければならなくなった。

 

使い勝手のよさもあって、いまやWeb会議は日常になったことは、読者のみなさんがいちばん感じているところであろう。Web会議システムは実用に十分耐えうるということはわかった。一方でまだ改善の余地があることもうすうす感じている読者も多いのではないか。

 

その「改善の余地」というのは、現状のテクノロジーの進化の問題というよりは、ほとんどが使い方の無知やちょっとしたハードの工夫で改善できるのではないか?と店主は感じている。今週はそこらへんを読者のみなさんと一緒に考えていきたいと思う。

 

店主が感じているWeb会議システムの「改善の余地」は以下のとおりだ。

  • 相手の顔がきちんと見える(見せる)
  • 音声がクリアに聞こえる
  • 資料がはっきりと見える(見やすい)
  • 時間どおりにスタートする
  • 通信速度が安定している

 

相手の顔がきちんと見える(見せる)

以前、海外とのやり取りなどでよく使われていた「電話会議システム」とのいちばんの違いは、相手の「顔や表情が見えること」である。これによって、じかに対面して話をするレベルではないにせよ、かなりコミュニケーションがとりやすくなった。採用面接でイッキに普及したのはこの点が大きいと思う。

 

1人3億円の投資案件である採用面接を、Webで完結している会社が多数あることを考えると、これはとても重要なことである。一方でわれわれは社内会議などでWebを使う場合、どこまで顔がきちんと相手に見えているかを意識しているだろうか?

 

しっかりと自分の顔を相手に見せることはもちろん、カメラ写りにも気を配るべきである。カメラ写りが悪いだけで仕事で損をしてはもったいない。PC内蔵のカメラも基本的には動画や写真と同じ原理である。ポイントは以下のとおりだ。

  • 顔を照らす光量はできるだけ多く、背景は光量を減らす
  • カメラの位置は目線と同じ高さに
  • 洋服は濃い色の方が、顔が際立つ(白はできるだけ避ける)
  • 背景はできるだけ無地。ただし白い壁だと人物がぼやけるので壁から距離をとる

 

反対に相手の顔をよく見えるようにする工夫も必要である。いちばんはモニターをもう一台用意して、資料共有をノートPCにして、別の大きめのモニターに相手の顔だけを写すようにする。学校の先生が授業でWeb会議システムを使う場合は、このようにして生徒の表情を読取り、理解度把握の参考にしているそうである。

 

音声がクリアに聞こえる

ひとりでノートPCの内蔵のマイクを使っている場合には、そんなに気にならないのだが、複数メンバーでひとつの会議室からつなぐ場合、同じ部屋にいるメンバーのPCマイクをONにしてしまうとハウリングするので、1台のみのPCに外付けマイクを使う場合がある。

 

この外付けマイクであるが、やはり金額だけに性能には限界がある。とくに声の小さいメンバーなどが、マイクからはなれた場所で話すと、ハッキリ言ってなにをいっているのか聞きとれないのである。

 

これは、会議室にいるメンバーはわからないので、そのようなシチュエーションでWeb会議を開催する場合は、事前に確認をしておくことは必須だ。また、そのような形式でWeb会議を定期的に開催するのであれば(たとえば役員会など)、高性能なマイクの導入を検討するのも一考に値する。

 
資料がはっきりと見える(見やすい)

これからの資料は、Web会議前提で作成するのが効率的であろう。と考えるとパワーポイントで作成した資料に優位性が生まれてくる。本来はプレゼンテーション用のアプリではあるが、Webでの資料共有を考えると非常に見やすく、使い勝手がいい。

 

また、議事メモなどを箇条書きで入力しながら共有する場合は、現在ではさまざまなクラウドのメモ機能を備えたアプリがあるので、自社の環境にあわせ使い勝手のいいものの導入を検討してみてはいかがだろう

 

時間どおりにスタートする

これはWeb会議に限ったことではないのだが、とくにWeb会議の場合、機材のセッティングに思った以上に手間取ったり、機材の調子が悪かったりなど、思わぬハプニングがよく起こる。

 

PC系の機材は調子が悪い場合、一度電源を切って立ち上げなおすことで、不具合が解消されることがほとんど(逆にこれで解消しないようであれば、ハードの故障を疑った方がはやい)なので、セッティングや準備には十分時間に余裕をもって、万が一の場合、すべての機材の電源を入れなおしても間に合うくらいの余裕を持つべきであろう。これこそが、あたらしい働き方の「あたらしい常識」である。


通信速度が安定している

これは、オフィスというよりもおもに自宅のネット環境についてである。会社支給のPCのスペックにもよるが、自宅のWifiはいつから使っているのかをまず、確認したい。

 

いつから使っているか忘れてしまっているほど、Wifi機器を使い込んでいる場合、更新を真剣に検討すべきである。Wifiルーターの寿命には3つあるといわれている。本体寿命、ようするにハードとしての寿命は4~5年、通信規格は2~6年、セキュリティ寿命は2~5年といわれている。

 

ちなみに通信規格の変遷は以下のとおりだ。

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自宅のWifi通信規格を確認して、世代の古い規格だったら、即交換すべきである。また、自宅の環境が許すのなら、執務スペースやWeb会議のスペースにはLANケーブルを引いて有線の環境をつくるのもひとつの手である。ちなみに店主の愚息は、スピード命のネットゲーマーなので、自室にモデムとWifiを引き込むのをマスト要件にしていた。

 

こんな工夫だけで、フルリモートでもまったく違和感がない、といった感じにバージョンアップできると思う。イッキに全部とはいかないかもしれないが、これからの世の中、あたらしい働き方における知識としては、どれも必須だと店主は考えるがいかがだろうか。