Cafe HOUKOKU-DOH

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HD創業日誌

今月の末から、方告堂の店主のほかにあたらしい役割を担うことになった。創業25年近い老舗就職支援企業の、なんと社外監査役をお願いされたのだ。

 

ことしの4月、その企業の社長からメールが入った。彼女は創業者から昨年の9月にバトンを渡された新卒一期生のプロパーで、店主は会社員時代から20年近い付き合いである。プライベートの人事屋飲み仲間との旅行でもレギュラーメンバーだ。

 

店主は会社員時代、新卒採用を担当したことはないものの、係長や課長として部下の新卒採用をみてきた。部下と一緒に打合せやイベントなどに参加することも多く、この企業には仕事でずいぶんとお世話になってきた。

 

新社長が無事一期目をスタートし、創業者である会長が経営陣の世代交代を徐々に進めていこうということで、新社長が会社の経営などさまざまなことについて相談しやすいようにと、店主を候補にあげてくれたそうだ。

 

人事の仕事は社会人になって以来、30年もやってきたので、自分なりにヒト並み程度にはできるつもりではいるが、監査役ははじめてであり、いちから勉強しなければならない。

 

企業人事では、キャリアにおける「トランジション」ということがよく課題にあげられます。トランジションとは「移行」「変化」「過度」の意味であり、ある段階から次の段階へと移行する時期をさします。

 

ビジネスパーソンにおける大きなトランジションは3つあるといわれ、ひとつは学生から社会人、つぎにプレイヤーからマネジメントに昇進するとき、そして管理職から外れるときだそうである。

 

店主は会社を退職し、起業して経営者となったのだから、大きなトランジションのさなかにいるのだが、経営者といっても1人で会社をやっているので、そんなに大きなトランジションとは思っていない。なにをするにしても1人で決めて、実行し、結果を受け入れるのみ。ある意味自分に対する責任だけであり、組織をみることにくらべれば気楽なものである。

 

また管理職から外れ、プレイヤーとして活動しているが、もともとプレイヤーというか専門職志向なので、希望にかなった移行なのだ。ひとりでコツコツ企画を構想し、資料にまとめる作業は、モノづくりにも似ていてとても楽しく、時間が経つのもわすれて没頭してしまうくらいである。

 

店主はマネジメントに昇進したときに、うまくトランジションできず、相当苦労した。ありがちな話ではあるが、すべて自分でコントロールしようとして、うまくいかなかったのである。

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大きなトランジションの際には、あらたな役割に期待されることをきちんと認識し、それまでの役割と比較して、なにがどのように変化したのか、期待される役割をまっとうするためには、どのような行動が必要で、そのための理論の学習や訓練はどのようにすればいいのかなど、しっかりと整理して準備し、取り組んでいく必要がある。

 

前回はそれがまったくわかっておらず、というより認識すらしていなくて、以前と同じように仕事をしていたのだ。あたらしいポジションをうまくつとめることなどできるはずがなかった。

 

昇進時には研修を受講した。しかし、そのような視点がもてていないまま受けたので、いま考えるとまったく目的が理解できていなかった。社会人になってずっと人事をやってきたものの労務畑が長く、人事や組織開発といった領域は素人同然だったのだ。

 

監査役への就任予定がオープンになってから、人事屋の飲み仲間に上場企業の監査役をやってきた友人に連絡し、参考図書を教えてもらった。

 

今回のトランジションは、独立した企業の監査役という重症なポジションへの移行である。今度こそしっかりと役割を認識して、まっとうできるようにしていきたいと思う。