PDCA
店主のクライアントさんの1社では、隔週で2時間の勉強会を開催している。そもそものスタートは、専門性を高めたいとのことで、リクエストされたのである。
仕事の能力を高める方法は、米国の人材開発研究機関であるロミンガー社が提唱している、OJT7割、上司2割、研修や読書などの学習1割が経験値としても納得感がある。
なので、参考書を紹介して、あとは独学でというのが基本だと考えている。実際に店主も知識習得は読書がほとんどだ。
しかし、読書が苦手な人も確実に存在する。また、少人数で時間と場所を共有できるのであれば、グループディスカッションで意見交換をすることで、新たな気づきを自らの力で得ることができるので、これはこれで読書とはまた違った効果がある。
そういうこともあり、勉強会をスタートした。しかし人事の専門性の前に事務職の基本の「き」を体系的に学習していないとのお話を伺っていたので、まずはそこからはじめることにした。
そのクライアント企業は、人事方針として現場を非常に重要視していて、現場の仕事を理解していないと、どの部門でもいい仕事はできない、との考え方から、本社部門の人材はすべて現場から適任者を抜擢するのである。
当然、事務職として新卒から OJT や OFF-JT で育てられた経験がないので、自己流で試行錯誤しながら仕事をこなされていた。
そこで、新入社員向けのような内容のテキストを作成し、それを使って勉強会を行っているのである。
昨日の勉強会でのテーマは「PDCA」。製造業に勤めていれば、一日になんども聞くこの文言であるが、このクライアントさんはメーカーではないため、メンバーもほとんど聞いたことがないということであった。
勉強会を待つことなく、春にコンサルとしてジョインさせていただいてから、ことあるごとに「PDCA」の考え方を紹介し、そのロジックで相談事項への対応などをご説明してきていた。
そしてあらためてPDCAをテーマに個人ワーク→グループワークを終え、最後に感想などをお話しいただくタイミングで、とてもうれしいコメントをいただいたのだ。
「方告堂さんがコンサルに入ってから、それまで PD、D、D、PD、D、D、D といったようにほどんどCAしてこなかったのですが、C と A をやるようになってから、目に見えるくらいミスが少なくななりました!」


なんとうれしいお言葉であろう!コンサルタントとして仕事をさせていただいていて、業務品質が良くなって、結果効率も上がり、人事部門、ひいては会社への信頼度や満足度があがったのである。これこそ店主が創造する「付加価値」である。
こちらのクライアントさんは、人事で給与計算も担当しており、そういった意味で効果がわかりやすい業務を担当していたという面もあるのだが、それにしても「超」うれしいお言葉であった。
これからもクライアントさんにこのような付加価値を提供できるよう、もっともっと勉強して行きたいと心を新たにした日であった。