Cafe HOUKOKU-DOH

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IVYおじさんの創業日誌

フリーアドレス

今月からクライアント企業の1社がオフィスをフリーアドレスにした。本社オフィスには、間接部門を中心に20名程度が勤務していたが、コロナ禍でのリモートワークを経て、正式に完全リモートワークを制度化すると同時に、オフィスのレイアウト変更を行い、フリーアドレスにしたのだ。

 

それまでの事務用デスクをすべて取り払い、共有スペースには6人掛けの会議用テーブルを2本配置した。またちょうど弧を描いた窓にあわせ、ビルの3階にあるオフィスから外を眺めながら思索にふけることができるよう、カウンター席が設置された。

 

このカウンター席、まるで街中のスタバのようである。このカウンター席は人気が高く、いつおじゃましてもだれかが必ず座っている。

 

そのほかにもパーテーションで区切った3~4人程度でちょっとしたミーティングやWeb会議ができる部屋もつくったり、ソファベットをおいて休養室もつくった。

 

とても快適な空間で、店主もおじゃまして社員のみなさんと一緒のテーブルで仕事をするのが楽しみなくらいである。

 

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フリーアドレスにするにあたって、人事のみなさんとは一緒にいろいろと検討させていただいた。まず、完全リモートワークに切り替えるにあたってのベースの考え方。それからオフィスの再定義である。

 

完全リモートワークならば、極端な話オフィスはなくてもいい。しかしクライアントさんは「働き方を自律的に工夫し、効率よく成果の最大化を目指す」ことを目的に完全リモートワークという手段を選択したのだ。

 

要するに社員一人ひとりが、各自の仕事の内容や状況、スケジュールなどによって、自分がもっとも働きやすく成果があがる働き方を、自ら考えて行動できるようにしたのだ。

 

そのうえで「当社のオフィスとはどのような場所であるべきか?」という問いを立てて、人事メンバーで議論を重ねてきた。まず企業理念や行動指針を踏まえたうえで、中期的にどんな会社を目指すか、そして社員に対する会社のスタンスや社員に期待することなど、さまざまな観点から検討を重ねた。

 

その結果が、前述のレイアウトとして形になったのだ。オフィスはオンラインでは生み出すことのできない価値を創出する場として定義された。そしてこれまでの個々人の場所が割り当てられた空間から「 public 」な空間にリニューアルされたのだ。

 

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オフィスには1日中ラジコからさまざまな音楽がながれ、リラックスした雰囲気になった。クリーンデスクポリシーがあらたに制定され、デスクの使用後は除菌も兼ねて拭き掃除をし、サブモニターをつかったら、それを片付けて使用前以上にきれいにして退社することが求められることとなった。

 

まさに公共の場である、カフェなどで仕事をするように社員みんなでオフィスを快適な空間にする努力もあわせて期待されているのである。

 

このオフィスから今後、どのようなあたらしい価値が生み出されていくのか、たいへん楽しみである。