Excelのもっとも便利なところは、数値を数式を入力するだけで、自動的に計算してくれるところである。表計算ソフトなのだからあたりまえなのだが、PCが登場するまでは、四則演算の表をつくるのも、定規と電卓は必須アイテムで、表の縦横を合わせるだけでもひと仕事であった。
こんな便利なExcelだが、あらかじめ計算式が入力されている表を開いて、数値を新しいものに入力し直して計算させ、最新版の表を作成する作業というのも、日常的におこなわれている。もっともベーシックな使い方かもしれない。
このようなあらかじめ計算式が入力されている表の数値を入れなおしたのに、自動的に計算結果が変わらず、計算してくれない経験をしたことはないだろうか。
これは、計算式を「自動で計算する」ではなく、「手動で計算する」という設定になんらかのはずみでなってしまうことがあるからなのだ。
この自動計算の設定だが、「ファイル」タブ-「オプション」-「Excelのオプション」ダイアログボックス-「数式」タブにある「計算方法の設定」グループの「ブックの計算」-「手動」が選択されていると数値を入力しても自動で計算してくれないのである。
「計算方法の設定」の「自動」を選択し直すと、いつものExcelに戻ってくれるのであるが、突然なんらかの理由でこの選択が変わってしまうと、ビックリさせられることがある。
Excelに値を入力し直しても、計算結果が自動的に更新されないときは、この機能をチェックしてみるということを覚えておくと、万が一の場合でもあわてずに済む。