動画編集
クライアント企業の採用HPを企画、制作していることは、以前この日誌に書いた。その制作もいま佳境に入りつつある。
ページの構成としては、入社するメリットを伝え、その証拠として社員のインタビュー動画を載せる。素人のインタビューでは、嘘をつくことは容易ではなく、見た目にも直感的に真実を語っているかどうかはすぐわかる。
社員インタビュー
社員インタビューは、札幌と長野に取材を兼ねて動画を撮影してきた。1時間ほどの取材中、動画を回しっぱなしにしてインタビューをしつつ、必要な部分に圧縮して10分程度にまとめる。
制作業者に動画をまとめるイメージを伝えるため、自分でトライアル期間中は無料の動画編集アプリを使って、編集してみた。
最初こそ操作ボタンなどがよくわからなかったが、半日くらいさわっていると、簡単な編集であれば、使えるようになるのだ。
直感的操作感
それにしてもWindowsが出たときに感動したGUI(グラフィカルユーザインターフェース、Graphical User Interface)というのは、すばらしいイノベーションだと思う。
要するにPCやスマホのアイコンなのだが、この仕組みによって我々は、アイコンのカタチやマークを見て、おおよその機能を判断し、実行することができるようになった。GUI登場以前のPCは、コマンドという命令を言語を使って入力し、PCに指示を出さなければならなかったのだ。
このアイコンのおかげで、はじめてのアプリでも半日くらいさわっていると、なんとなく使い方がわかってくるのである。
マニュアル
そもそもマニュアルや取扱い説明書といったものも、過去のものになりはじめている。昔のメカ系のものは、不用意に操作すると最悪壊れてしまう可能性があったが、最近のソフトやメカトロについては、おかしな操作は受け付けないし、まちがった操作をしても、ゲームのようにリセットするだけでいい。
そうなると、扱う人間の行動も変化してきて、事前に完璧にマニュアルを読み込んで、理解してからさわるのではなく、なんとなくイジっているうちに、トライアンドエラーをくり返して覚えていくのが主流になってきた。
まだ家電などは取扱説明書が冊子でついてくるが、Web上でPDF参照も増えてきているし、アプリなどはマニュアルがないものも多い。そうすると面白いもので、頼まれもしないのに、トライアンドエラーをくり返して積み重ねた操作方法をYouTubeやBlogで披露してくれる人が出現するのだ。
今回の動画編集アプリもそうで、検索するとたくさんのコンテンツが出てくるのだ。これらを見ていると、メーカーが一所懸命つくった取扱説明書などよりよっぽどわかりやすいし、Google検索ですぐにヒットするのである。
メーカーのプロとして取扱説明書をつくっている社員の作品より、全世界の興味のある人々が情報を共有して、より分かりやすく、使いやすくと磨き上げたものの方がレベルが上なのだということである。
これは、ネットがないと実現されないことのひとつということだ。
やりたいことありき
こういったネットの出現により、さまざまなモノゴトのルールが変わりつつある。ネット以前であれば、情報を体系的に学習することで、その本質がようやく見えてくることが多かった。
したがって、なにごとも基本から応用へと順を追って学習する必要があったし、なので熟練には時間がかかった。しかし、ネットの世界が成熟してくると、そのような順番はネット以前ほど意味を持たなくなってきている。
まずは、「やりたいことありき」で調べていくことが、答えやヒント、なんらかのきっかけや気づきをもたらしてくれるようになってきた。思考法や学習方法もネット成熟時代にあったやり方にバージョンアップする必要がありそうである。
ちなみにイメージを伝えるために編集した動画だが、業者に編集をお願いするには、会話を文字起こしし、詳細に指示をする必要があるということであった。で、編集したと仕上がりも大差ないということで、店主が正式版まで編集を仕上げることになった。
クライアント企業からは、細かく音声やタイミングの編集をお願いされたり、フェードイン、アウトや最後にロゴを入れるなど、さまざまなリクエストをいただいた。しかし、無料の体験版でもやりたいことは全部できるのである。
このような作業は、やはり人間のやる仕事ではないようだ。