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人事屋修行記(第83話)

浜松営業所立上げ

営業体制の強化と効率化というテーマで、相談を受けたのは2003年頃でした。中途半端な場所にある大阪営業所をたたんで、浜松に移すということでした。

 

このロケーション変更によって、浜松にあるスズキさんやヤマハさんへは、毎日でも通えるようになり、一方川崎重工さんへは、大阪から西明石へ通うのと比較してもそんなに大きな差はないとのこと。

 

早速営業部門から経営会議の提案資料を入手して、拠点立上げの作業開始です。まずは、資料の読み取りと聞き取りでわかる情報を整理します。その上で、拠点立上げに必要な情報を一覧の形にして、抜けている項目や現地で見てみないとわからない項目をハッキリさせ、その上で現地調査に行くのが手順です。

 

当時、大阪営業所の所長は、店主が川崎の工場人事時代からとても可愛がっていただいた営業の課長で、営業所の移転とともに浜松へ異動して来ていました。早速、連絡をとると、すぐにこいと、とても喜んでくれました。

 

 

当日は、宮城の工場から出発です。東北新幹線で東京まではいつもの道のりですが、そこから先はほとんど経験のない旅です。浜松駅はこだまが1時間に3本程度しか止まりません。こだまは各停で東京から2時間程かかり、距離はそんなに遠くはないのですが、非常に便の悪い場所です。

 

浜松についてから、私鉄の遠州鉄道に乗り換えると、次の駅の目の前に営業所の入った建物がありました。中へおじゃますると、予想していたよりはとても広く、快適な空間でした。所長とひとしきりお話させていただいた後、いつもお昼を食べているという近所の洋食屋さんに連れて行っていただき、一緒に食事をしました。

 

新拠点設立時の調査は、主に現地での仕事も含めた生活全般の内容が対象です。拠点周辺の環境や食事などの内容も関心の高い項目です。お店のメニューの種類や値段などもしっかりとメモします。

 

また、周辺環境や執務スペースなども、後からイメージがしやすく、説明しやすいよう、しっかりと写真におさめます。

 

 

出張自体は、滞在時間3時間くらいの短いものですが、会社に戻ってから、その内容を整理して、取扱いの提案という形にします。

 

通勤手段は自家用車か公共交通機関か、食事補助は規定の金額で大丈夫か、社宅のエリアはどのような地域で、家賃相場はどのくらいか、規定におけるどの地域区分の適用が妥当かなど、さまざまな項目について検討し、取扱いを決めて、人事部長に提案して了解を取り付けます。その後、労組との協議をへて、最終的な取扱いを決定していきます。

 

1997年の合併以降、国内で新たに拠点を作ったのは、浜松を含め営業所3ヶ所でしたがが、この新規拠点設立に向けた仕事と出張というのは、やはり楽しいものです。今までいったことのない場所に行って、見るもの、聞くものすべて新しいというのは、とても新鮮で興味深く、刺激を受けますね。こんな仕事ばかりだと毎日楽しいのですが。

 

つづく…