作成した複数のPDFファイル。完成した文書の最終系であるPDFファイルそのものをプリントアウトして読み合わせなどチェックしたい読者も多いと思う。
エクスプローラーでならんでいる複数のPDFファイルを選択し、右クリックすると「印刷する」とメニューが出るのだが、これを実行すると、ファイルごとに印刷が実行されてしまう。
例えば表面1ページのみに作成されている複数のファイルを印刷すると、両面印刷を設定していても、ファイル1つごとに印刷が完了してしまい、片面のみに印刷され、次のファイルが裏面に印刷されず、あらたな印刷として次の用紙に印刷されてしまうのだ。
要するに、両面印刷やページ集約などのプリンター側での設定は、「印刷」という指示は1つのファイルに対してのみ有効で複数のファイルをまたいでは機能しないのである。
それでは複数のファイルを連続して両面印刷やページ集約の機能を使う方法を紹介したい。なお、アクロバットの有料アプリがインストールされていることが前提なので、インストールされていない場合、無料のAdobe Acrobat オンラインツールでも結合できるので、そちらを参照されたい。
結論からいうと複数のファイルをアクロバットの「結合」機能を使って1つのファイルにしたうえで印刷するのである。詳しく手順を見ていこう。
まずエクスプローラーで印刷したい複数のファイルを選択する。そして右クリックして「ファイルをAcrobat で結合する」を選択する。
そうするとアクロバットが立ち上がって、選択したファイルが結合され1つのPDFファイルとなる。この際結合されるファイルの順番は、エクスプローラーでならんでいる順番にならぶ。
あとは、アクロバットの画面右上の「結合」ボタンをクリックするだけ。そうするとタブが「バインダー1」となって1つのファイルに結合される。
これで1つのファイルになったのでページ集約や両面印刷などの任意の設定を行い、印刷する。
なお、作成されたバインダーは保存することも、保存せずそのまま終了させることもできる。
このひと手間で、複数ファイルを効率的に印刷できるのだ。