ランチミーティング
今週の火曜日、クライアントさんのオフィスにおじゃましてランチミーティングをしてきた。ゲーム開発を行っている方告堂の初クライアントさんなのだが、実はオフィスにおじゃまするのは、今回がはじめて。
ランチミーティングはクライアントさんからのお誘いであった。お話をうかがうと、今年久々に新卒で社員を受け入れたのだが、1人で同期はおらず、また仕事柄社外の人と関わる機会も少なく、教育の一環として店主が社外人材という立場でランチをしながら情報交換をしてほしいというものであった。
新卒採用は基本的に行っていない会社なのだが、学生時代からアルバイトのプログラマーとして働いていて、そのまま就職となったそうだ。お会いしてみると超優秀。ご自身の考えをしっかりと持って働いていて、とても今年の新卒社員とは思えない印象であった。
1時間ほどのランチミーティングの後は、社長さんが忙しい時間の合間を縫ってご挨拶に来てくださり、はじめての名刺交換。その後1.5時間ほどのうち合わせをさせていただき、その日のミッションは終了した。
取り引きがコロナ禍の真っ最中にスタートしたとはいえ、約3年半近くもリモートのみでお付き合いいただき、方告堂のサービスに満足いただけたのはなぜか?帰路につきながら考えてみた。
そもそも取り引きがはじまった経緯は、店主が会社を辞めてフリーランスとして仕事をはじめることをSNSで発信したところ、それを見たクライアントの管理部長から「うちの会社を手伝ってほしい」と連絡をいただいたのがきっかけであった。
あまり規模の大きくない社員数2桁の組織なのだが、管理部長は人事総務などの経験もほとんどない中、孤軍奮闘していた。諸問題への対応などを社労士さんに相談していたのだが、ほとんど対応してもらえなかったそうだ。
そこで店主が顧問契約のような形でジョインすることになり、案件が発生した場合に、アドバイスをさせていただいている。
あらためて履歴を振り返ってみるとこの3年半で相談件数は、約60件を超えていた。1月あたり約1.5件のペースだ。それらをほとんどメールのみのやり取りで行っていた。Webでフォローしたのは1桁回数程度である。
クライアントの管理部長とは約20年前からお付き合いさせていただいている。当時は店主が顧客側で管理部長が駆け出しの営業担当者としてであった。その後お互いに立場が変わってもつながっていたのだが、そこにはやはりSNSの力が大きかった。
しかしベースになっていたのは、20年前に仕事を通じてお互いの人となりを理解し、信頼に値するビジネスパートナーであるということを認識しあっていたということが大きいとあらためて感じた。
ベースの信頼関係があるからこそ、デジタル上のテキストデータだけでビジネスとして通用するコミュニケーションが成立したということであろう。
今回の学びは、今後店主の仕事において、コミュニケーションの仕組み構築を考えていくうえで大きな気づきといえる。これまでわが国の人事領域の仕組みは、そのほとんどが対面を前提として設計、運用されている。
なので、その延長線上には未来のコミュニケーションのあり方についての解はないのである。そんな気付きを与えてくれた、おいしいランチミーティングであった。