6-13.最適解
会社のなかの組織で場所などが違うだけで同じ機能を担っている部門があることはよくあります。たとえば〇〇営業所などは、場所が違うだけで、そのほかの条件はほとんど同じという場合など、みなさんも思い浮かぶと思います。
そのような2つの部門で同じ目的、機能の事務の仕事があった場合に、同じフローで仕事が行われていると考えるのが自然かと思います。筆者もそう思いますし、その方が合理的だと考えています。
しかし実際にそのような仕事を比較してみると、なんと多くの企業や部門でやり方が違っていることに驚かされます。担当者に「ほかの営業所とやり方が違うようですが?」と質問すると、担当者たちは決まって「知っています。でもうちはこのやり方の方がやりやすいのです」という答えが返ってくるのがほとんどです。
このような行動になってしまうには、2つの理由があると考えています。ひとつは「人はなにごとにおいても変化することを好まない」であり、もう一つは「論理的にいいと理解していても、調整に手間がかかるなど面倒だとやらない」ということです。
このように複数ある業務フローを比較検討し、最適解ともいえるもっとも効率的なフローを選択し、そのフローにほかの部門をあわせていくような仕事は、社内をながめるとたくさんあるものの、なかなか進みません。
いままさに世の中は事務処理の電子化に大きく舵を切ろうとしています。読者のみなさんには、このような仕事のしかたやフローをアプリに載せるときが、このような非効率を社内から一掃する最後のチャンスととらえ、チャレンジしてほしいと思います。