健康経営ゲーム
先週の土曜日、仕事なかまからお誘いを受け、「健康経営ゲーム」の体験会に参加してきた。あらたな商材としてこのゲームを取り入れるため、ファシリテーションの練習をさせてほしいということであった。
声をかけていただいた仕事なかまの方は、組織開発のコンサルなどをフリーランスでやられている。昨年は産業保健領域の専門職などを紹介する会社でのセミナーで、ファシリテーターとゲストスピーカーという立場でご一緒させていただいた。
イベントは土曜日の14時から、武蔵小山の会議室でスタート。SNSで「ゆる募」と題して声がけしただけで、約10名の仕事なかまや知人の方々が集まったという。おそるべしネットワークである。
イベントスタート前には、参加者のみなさんと名刺交換しながらのごあいさつ。年齢、性別、仕事やキャリア、バックグラウンドもさまざまな方々で、こういった集まりでない限り、お会いする機会がないような、まさにダイバーシティな集まりだ。
健康経営ゲームとは、健康経営そのものへの理解はもとより、その効果をゲームを通じて実感できることを目的としているという。
参加メンバーにはあらかじめ社長以下役職が割り振られ、それぞれ「精神」と「体力」の充実度を表すカードが配られる。当然枚数が多いほど充実している。
さらに「資金」と「経験」もポジションに応じて設定される。当然職位が上がるほど、これらは豊富になるよう、実際の組織を思わせるようなリアリティである。
そしてプロジェクト案件のカードが最後に配布される。このカードには案件の実行に必要とされ、かつ成功した際にリターンされる4つの「経験」、「資金」、「精神」、「体力」が記されている。
案件の実行に必要な4要素がそろったら、プロジェクト案件、精神、体力のカードと資金を持ってファシリテーターのところに行く。そうすると追加条件などが記載されているカードをランダムに提示され、その条件を満たすとプロジェクトは成功。リターンをGetすることができる。
一方条件を満たすことができないと、カードは没収されリターンがもらえない。これを繰り返して、資金や精神、体力を充実させ、より大きなプロジェクトを実行していくのだ。
ちなみに資金とプロジェクト案件は、参加者全員で融通することができる。一方で経験、精神、体力は個人に紐づいているので融通することができない。なので、参加メンバーを会社に見立ててマネジメントをしていく必要があるのだ。
ゲームのゴールは、会社全体では資金1億円達成などと設定される。さらに各個人ごとに前述の4つの項目の組み合わせで設定され、会社と個人、両方の目標達成を目指す。
ゲームがスタートすると、個人単位ではプロジェクト案件の条件を満たすのが難しいため、メンバー全員の能力と経験を把握しなければならず、参加メンバー同士でびっくりするほど活発なコミュニケーションがはじまる。
そしてより大きな資金を稼ぐようなプロジェクトを実行するためには、最初に精神、体力そして経験を蓄積していくための案件をこなしていくような、戦略的な取り組みも求められる。そしてなにより、それを参加者全員で進めていかなければならない。
健康経営ゲームと謳うだけあり、精神と体力がないと案件を実行することができない。また、案件の成否を左右する追加条件にも精神と体力のカードがさらに手元にあるかを問うことが多く、やはり余裕がないと成功できない仕組みになっている。
今回は体験会ということで10分×3回のセッションであったが、あっという間であり、よほどゲームに熱中していたようだ。
このゲーム、健康経営への理解を深めるだけでなく、マネジメントのトレーニングやチームビルディングにもかなり有効だと感じた。そしてなにより面白い。
充実した土曜の午後を過ごした、三連休であった。