システム導入
最近店主の関係先でシステム導入や入れ替えが流行っている。たまたま重なったのか、それともそういう時代というタイミングなのかは、わからないが重なるときは重なるのである。
ICTの劇的な進化によって、業務系のシステムはクラウド化がすすみ、そのおかげで初期投資なしに月額の利用料を支払えば、誰でもその恩恵を受けることができるようになった。まさに技術の進歩というものである。
初期投資がなくなり、導入の敷居はさがった。一方で素人がすぐに導入して使いこなせるか?というと話はそんなに簡単ではない。
クラウドのシステムであったとしても導入や入れ替えまでのやるべきことというのは、オンプレミスと変わらない。自社の課題を解決したり、やりたいことを実現するためには、きちんとしたステップを踏んでいかないと、うまくいかないのである。
ベンダーのHPや広告では、契約するとすぐにでもフル活用できて、便利になってすべてが解決するようなことをうたっているが、それは幻想にすぎない。現実をしっかりと見るべきである。
店主もITの専門家ではないが、会社員時代に3、4回システムの構築や入れ替えにユーザーの立場として携わってきたので、だいたいのすすめ方は理解している。いまもクライアント先でコンサルに入ってもらい基幹システムの導入を手伝っているが、やはりステップはイメージとほぼ同じであった。
システム導入や入れ替えのステップは大まかにならべるとこんな感じである。
困りごと、課題、やりたいこと
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課題まとめ、重点化
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ゴール設定
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現状の業務フロー整理
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移行システムにおける機能有無確認
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機能なし業務の回避方法検討
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システム選定・実行意思決定
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実行タスク整理
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実行スケジュール作成
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実行体制構築
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進捗確認MTG・定例報告会設定
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キックオフ開催
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導入プロジェクトスタート
とくに重要なのは、最初の課題整理と重点化、そして導入候補システムとの機能有無、Fit&Gapである。
システムは導入にとても手間がかかる。導入して運用をスタートした後に、この機能がたりない、使いずらいという話になっても、簡単には切り替えることができない。
さらに複数の候補から選ぶ作業においては、各ベンダーとも自社のシステムがいちばんという耳障りのいい話ししかせず、素人のこちらが聞きたいことがしっかりと確認できないことも多い。
サブスクのクラウドシステム導入であっても、導入時の手間と使用開始後の効果、効率の最大化を考えると、やはり投資と考えてシステム選定には慎重かつ手間とお金をかけるべきである。
あらためてそう考えさせられた、最近のシステム導入案件なのであった。