8-16.歴史をひも解く
むかしから経営者のなかでは歴史の好きな方が多いといわれています。ビジネス書コーナーなどをのぞくと、経営者と歴史を絡めた書籍が積んであったり、新聞や雑誌のインタビュー記事を読むと大半の経営者が歴史が好きで関連する書物を読んでいるなどと書かれています。
経営者が歴史に興味を持つ理由はさまざまあると思いますが、そのなかでも多くは、歴史から経営に関する真理や本質を学ぶということだと思います。よく「歴史は繰り返される」といいますが、表面的な事象は違って見えても、本質的な部分というのはいつの時代も変わらないので、歴史上の出来事から原理原則を自分なりに抽出して、オリジナルの理論を考え差別化をはかろうとしているのです。
わたしたちが所属する組織にもそれぞれ歴史があります。真理や原則をそこから見つけられるかどうかは別にして、組織を考えていく場合、その組織が歩んできた歴史というものは、やはり外せない重要な要素だと思います。
その会社がどのような変遷をたどってきたのか、どんな出来事を経験してきたのかなど、それを知っておくだけで、ものの見方がずいぶんと違ってくることや、さまざまな組織の特徴などが腑に落ちたりします。
会社に入ったり、またほかの会社と付き合うようになったりしたら、ぜひ一度その会社の歴史を調べてみてください。面白い発見があるかもしれません。