Cafe HOUKOKU-DOH

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人事屋修行記(第194話)

体調不良

2020年のGW明けしばらく経った頃、店主はどうも調子が上がらない感じが続いていた。そして、とうとうある日の朝、仕事を家でスタートさせることができなくなってしまった。

 

当時は、事業を切り出してジョイントベンチャーを立ち上げるプロジェクトに参画したり、役員若返りのための体制変更や、役員人事の調整、それから上司である専務取締役との定例ミーティングなど、それらを慣れないウェブミーティングにおいて調整したり、意思決定していかなければならなかった。

 

10年ほど前に突発難聴になった際に休む必要はないと言ってくれたかかりつけの医者が、今回ばかりは休んだ方がいいと勧めてくれたことが休みを取る決め手となった。とにかく、何もする気が起きないのである。会社に事情を説明し、休職に入ることになった。休職中は毎日何もせずに過ごす日々が延々と続いた。

 

 

気分転換にいいのではと、カミさんといろんなところに出かけてはみるものの、何をやってもなんとなく楽しめない。結局、半年ほど休んで、体調は徐々に回復していった。

 

原因は今考えると大きく2つあったと思う。そもそも化学メーカーに転職して3年半。転職後すぐに部長のポストに就いて、人事制度の見直しなどの仕組みを変える仕事を立て続けに進めてきたことは、意外とプレッシャーがかかり続けていた。そこに新型コロナで働き方や仕事の進め方が大きく変化してきた。

 

特に仕事の上でのストレス解消方法を「帰りにちょっと一杯」という選択肢しか持っていなかったので、フルリモートになった瞬間、それも一緒に封じられてしまったことはボディブローのように効いていた。それらが重なって、さらに新規ミッションが加わって、自覚できなかったストレスが蓄積していったのだと思う。

 

当初、そんなに長期になると考えていなかったのだが、働く気力のようなものが体の中に充足してくるには、結構時間がかかった。それでも、転職後、産業カウンセラーだったり、メンタルヘルス研修講師などの資格を取るために専門知識を勉強して習得していたことはとても役に立った。自分自身の状況をある程度俯瞰して冷静に捉えることができたからである。

 

やはりセルフケアの知識というのは、働く上で、全員が持っていくことがとても大切だと改めて感じさせてくれた出来事であった。

 

そうして11月に無事、仕事に復帰したのであった。

 

つづく…