グループウエアの方向性
企業向け有料版の生成AIであるGoogleのGeminiを契約した。1アカウントで1,600円/月である。しかし契約内容はGeminiだけではなく、ワープロや表計算にはじまり、メール、チャット、予定表などおよそ仕事をしていく上で必要なあらゆるアプリがそろっているWorkspaceというグループウエアが有料版としての契約という内容であった。
グループウエアとは、マイクロソフトでいうと、365というヤツだ。ウィキペディアによると、
ネットワークに接続されたコンピュータ(のユーザー)同士で情報の交換や共有、またスケジュール管理等の業務に利用される様々な機能を通じて、業務の効率化を目指したもの
と定義されている。
付録で付いてきたようなものとはいえ、せっかく使えるのだからまずは勉強してみようと、「G神」と言われている(言っている?)ユーチューバーの動画をせっせと見て勉強してみた。
そうするとグループウエアのあたらな方向性を理解することができた。それはクラウドの出現によってもたらされた仕事におけるデータとコミュニケーションの変化である。
キーワードは5つだ。データの保存方法と探し方、共有方法、アプリ利用における専門知識そしてコミュニケーションのタイミングである。ひとつずつ詳しく見ていくことにしよう。
データの保管方法は、各自のPCのローカルドライブからクラウド上の共有ドライブになった。これがもっとも重要な変化で、社内に閉じたネットワークからしかデータにアクセスできなかったものが、ネットがつながる環境であれば、どこからでもアクセスできるようになった。
つぎに探し方。共有ドライブにルールを作りせっせとフォルダを整理して保存してきた。これは完全に紙をファイリングして書棚にしまう発想である。しかしいまやデータは検索するものである。電子ファイルのもっともすぐれたところは検索機能だ。
そしてデータの共有方法。以前は(というかいまだに)メール添付が主流であった。これは要するにコピーを送って加筆修正などを行っていくことになるので、どうしてもバージョン管理が必要になってくる。イマドキはクラウドの共有ドライブ上でひとつのファイルを共同で編集していく。
しかし実はここが優秀な人ほど切り替わらない。万が一自分以外の信用ならないメンバーが下手にデータをいじって誤った状態にしたらどうする!といって、原本を手元にとっておきたくなるのだ。しかしクラウドのファイル共有は、だれがいつ何をしたのかすべてログがとられているし、復元も簡単にできるのである。

4つ目はアプリ利用の専門知識。膨大な機能をもったアプリケーションは、初心者からプロフェッショナルまですべてのレベルのユーザーを満足させるよう、大多数の人々が一生涯使わないような機能も満載している。それがライトユーザーの使い勝手を悪くしている。使いたい機能が見つからないのである。それが最近ではかなり機能を絞って、ライトユーザーにも直感的で簡単に使えるように変化している。
最後はメンバー同士のコミュニケーション。以前は電話が主流だったので、同期的であったものが、いまやチャットが主流となり、双方メッセージを送りたいときに送って、見たいときに見るという非同期性のコミュニケーションに変化してきている。
Workspaceは、このようなあらたな方向性におけるグループウエアとして、最適化された思想で設計されていることをとても感じた。マイクロソフトも同じように考えているものの、業務用アプリのデファクトスタンダードゆえ、デスクトップにインストールされたアプリのヘビーユーザーをたくさん抱えているため、思い切った方針転換ができないのでは?と思うのである。
Workspaceの優位性を一番感じたのは、メールとチャット、予定表とファイル検索、そしてデータであるスプレッドシートなどがすべてシームレスに操作できる点であった。さらにそれらと生成AIの組み合わせも使い勝手よく、さらに現時点ではGeminiの方が、テキストの処理能力が100万トークンとずば抜けて高く、これが長文要約や自前の検索システムなどの構築で秀でていて、ビジネス向けとしてグループウエアのあたらな方向性をさらに進化させているように感じたのであった。
とはいえ、1人で仕事をしている店主にとっては、現在のところグループウエアの機能を使いきる状況にはない。とても興味があり使ってみたいと思うのだが…。