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HD創業日誌

Googleドライブへ移行

契約の発端は生成AIのGeminiを使いたかったからである。Workspaceはおまけのつもりであった。ところが実際にパソコンを立ち上げ、アプリの一覧を触ってみたり、最近よく見るYouTubeの解説動画で勉強していくうちに、話は変わってきた。

 

なかでもGoogleドライブの存在感が大きい。今のサブスク型サービスはストレージがセットなのが当たり前だが、創業以来、外部ストレージはNTTコミュニケーションズのコワークストレージドライブを使ってきた。5年近く前、パソコンのCドライブにすべてを入れておくのはリスキーだと判断し、外部保存に切り替えた経緯がある。

 

当時は外部ストレージといえばブラウザからアップロードやダウンロードをするイメージが強く、会社員時代のようにエクスプローラーで扱えるサービスを探してコワークストレージに落ち着いた。

 

しかし今回調べると、Googleドライブもパソコン版アプリを入れるだけで仮想ドライブが割り当てられ、エクスプローラー上でファイルのやり取りが違和感なくできる。これならわざわざ別料金を払う意味は薄い。しかも容量は2TB。現状のストレージより大きく、月額2,750円のコストが削減できる。

 

費用面だけでなく、ワークスペースのアプリ群がドライブを前提に設計され、連携がシームレスであることが明確になったのが決定打である。

 

連携の好例がGeminiやNotebookLMで、資料アップロードやファイルの取り込みがそのままドライブと連携する。進化スピードは月単位で体感できるほど速く、各アプリにAIが絡み、作業の流れ全体をフォローする設計になっている。

 

最近驚いたのは、ブラウザ版GoogleドライブでPDFを開いたとき、数秒で中身を要約し右側に表示する機能である。Adobeのデスクトップアプリより動作が軽く、加えてAI要約が即座につく。これを使わない理由はない。

 

 

グループウェアは、同じプラットフォームで統一するとアプリ間の連携が強く、使い勝手が一気に上がる。AIの登場でこの連携面の進化が加速した。

 

単体での機能はMicrosoftに軍配が上がるが、一般ユーザーにとって本当に必要な機能は限られる。機能が多すぎると習熟コストが上がり、使い方が分かりにくくなる。重要なのは、日常で使う機能に絞り、メニューや選択肢を減らし、アプリ同士が自然につながることである。そういう視点で見ると、今の時点ではGoogleワークスペースMicrosoft 365より数歩、いや数十歩進んでいるように感じる。

 

もう一つの差は学習コンテンツだ。Workspace関連のYouTube動画は数が多く、再生数も万単位から10万超のものが目立つ。一方、365は動画自体少なく、再生も伸びていない。進歩のスピードが一層速くなってきているいま、この点は見逃せない。

 

アップデートのスピードや解説動画の多寡には両社の立ち位置の違いがある。Microsoftは長年のヘビーユーザーに支えられ、デファクトスタンダードとして安心感がある。デスクトップアプリの機能は深く、プロも満足できるレベルだ。

 

しかし生成AIが当たり前の道具になり、グループウェアの方向性が刷新される局面では、重厚なデスクトップ中心の歴史が足かせにもなる。思い切った機能整理やブラウザ中心への転換は、既存ユーザーが多いほど難しい。

 

店主もデスクトップ派だし、読者のみなさんの多くも同様だろう。ただ、その嗜好ゆえに新しい流れを取り込めないリスクが出てくる。Googleはブラウザ完結で進化させる設計が強く、日々の使い勝手が大きく向上しているのを実感する。

 

やはりアプリの進化速度に合わせて学習を続け、便利な機能を積極的に取り込み、日々アップデートすることが必須である。きっかけはGeminiだったが、ふたを開けるとグループウエアをスイッチし始めてた。どこで何を使うかは、コストと機能だけでなく、連携と学習環境も含めて選ぶべきではないだろうか。