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HD創業日誌

AI経営寄付講座

先日、なにげなくFacebookを眺めていると、面白そうなセミナーの案内が目に飛び込んできた。AI研究で有名なメディアへの露出も多い東京大学の松尾・岩澤研究室の「AI経営寄付講座」である。

 

講座の概要を見ると、90分の講義が全10回。アーカイブでの受講も可能で、費用は3万3千円。この内容でこの価格は破格だと感じ、すぐさま申し込みを決めた。

 

実は、店主が本格的にAIに触れ始めたのは昨年のことだ。それまでは全くの門外漢だった。しかし、取締役を務める会社の方針で管理職向けのAIリスキリング講座を受けることになり、初めてその世界に足を踏み入れた。そこで触れたAIの性能の高さには、まさに驚愕した。それ以来、いまやExcelやメール、Web会議などと同じようにAIは仕事に欠かせないツールとなっている。

 

ただ、昨年の研修は、どちらかといえば「どう使うか」という実務的な側面に重きを置いたものだった。それはそれで即戦力としてとても役立ったが、一方で生成AIの基本的な仕組みや全体像を体系的に理解するには至っていなかった。進化のスピードが速いこの分野だからこそ、基礎からしっかり学び直したい。そう考えていた矢先に、この講座を見つけたのである。

 

この講座は、PwCジャパングループとイトーキが松尾・岩澤研究室に寄付する形で2021年度から毎年開催されているという。驚くべきはその規模の拡大だ。スタート時の受講者は約300名だったのに対し、昨年度はなんとその20倍以上の約6,800名が受講したという。AIへの関心の高まりを肌で感じる数字だ。

 

weblab.t.u-tokyo.ac.jp

 

講座の特徴は大きく3つだという。「生成AIとフィジカルAIが切り開くビジネス革新を学ぶ」「AI利活用に伴うリスクへの理解促進」「テクノロジーと経営を融合する人材育成」。まさに、今の時代に求められるテーマが網羅されている。

 

全10回の講義のテーマは以下のとおりである。

  1. AI時代のビジネス戦略
  2. AI時代の技術戦略
  3. AIが変革する企画開発
  4. AIドリブンの調達・購買変革
  5. AIによる製造現場の業務変革
  6. AIエージェントによって高度化するマーケ・営業変革
  7. AIを活用したカスタマーサポート変革
  8. AIで進化する税務·財務と監査
  9. AI時代の人材育成·組織運営
  10. AI時代の経営の在り方

 

今週から本講座が始まるのだが、その前に受講者の知識レベルを揃えるための事前学習動画の視聴が課された。「導入編 AI入門」と題された90分の動画だ。これが、実に興味深い内容だった。

 

特に有益だったのは、AIを4つの種類に分類し、それぞれの機能や学習方法、動作原理などを技術的な背景も踏まえて解説してくれたことだ。その4つとは、①従来からある「機械学習」ベースのAI、②近年爆発的に進化した「生成AI」、③複数のAIが連携して自律的にタスクをこなす「AIエージェント」、そして④今後のビジネス応用が有望視される「フィジカルAI」である。

 

動画を見終えた後、頭の中が非常にスッキリした。これまで漠然と捉えていたAIの全体像が、初歩的なレベルではあるが体系的に整理できた。なんとなく使っていた専門用語の定義も明確になり、これから先、この分野で使われるであろう新しい言葉もインプットできたからだ。この事前学習だけでも、受講料の価値は十分にあると感じた。

 

今回の講座では、事務局からの連絡や受講者同士のコミュニケーションはすべてSlackで行われる。早速登録し、受講時の名称表記を申し込み時のものと同じ「houkoku-doh」に設定した。すると、すぐに元同僚からLINEでメッセージが届いた。「寄付講座のSlackを覗いたら、houkoku-dohさんの名前があってビックリした」という内容だった。

 

彼は以前から「学習機敏性の高い人物」と感じていたが、まさか同じ講座を受講するとは思ってもみなかった。偶然の出会いではあるが、共に学び合える仲間がいるのは心強い。講義で学んだ内容について、後からお互いにディスカッションすることもできるだろう。

 

一人で学ぶのもいいが、仲間がいれば視野が広がり、理解も深まる。思わぬ幸運にも恵まれ、今週から始まる講座への期待はますます高まっている。ここから始まる10週間の学びが非常に楽しみである。