電子申請
起業するにあたって、結局手続きのほとんどを自分でやることにして、やり方をいろいろ調べてきた。最初手にした参考書は2012年初版のもので、手続きの記載は書面での手続きをベースに、補足としてオンライン申請を取扱っていた。
執筆のスタンスも「オンライン申請は、それを生業とする会社が、専用のソフトや機材を準備して、件数をこなすことでメリットが出るので、単発での手続きは結果的に書面の方が安上がり」という感じで、全面的におススメしてはいなかった。
店主も参考書を読んで、最初はそのとおりだろうと考え、書面での申請をベースに考えていたが、HPなどいろいろな情報を調べていくうちに、とてもはやいペースで官公庁に対する手続きのオンライン化がすすんでいて、コストメリットなども出るように変わりつつあると感じた。
以前にも書いたが、法人設立の登記申請のうち、ひとり会社の設立登記は完全オンラインを全面的に勧めていて、それにあわせてさまざまな手続きのオンライン化をすすめるための対応も行われていた。
さらにほかの手続きを調べていると、法人設立ワンストップサービスなるものまで出現していた。ちょうどその年に、このワンストップサービスに「定款認証」と「設立登記」を含めたのであった。
菅さんが首相になって、デジタル庁設立や印鑑廃止を目玉に掲げたのも、これらの対応が早まったことに少なからず影響しているとは思うが、このようなIT化は半年や1年で変えられるものではない。まして法律がからむお役所の仕事である。やはり相当前からいろいろと準備はしていたようであった。
これまで縦割りの象徴のように、各省庁ごとに独自のシステムが動いていたものをまとめる動きも出てきていた。「e-Gov」という行政オンライン手続きのポータルサイトであった。
具体的な手続きや仕組みのオンライン化でいうと、やはり基本はマイナンバーカードを取得して、申請者の本人確認を電子証明書でするのだが、マイナンバーに代わるIDで手続きができる gBizID という仕組みもできていた。
経済産業省が所管のようで、印鑑証明などを提出してIDを取得し、そのIDをさまざまなオンライン申請に使っていこうというものだ。
オンライン化の過渡期の様子であったが、使い勝手も含め、いまもそんなに進化した感じはしていない。せっかく税金を使って仕組みをつくるのであるから、効率的で使いやすいものをユーザー目線で構築していってほしいものである。