レターパック
最近、クライアントとの案件で、レターパックを使った書類のやり取りが頻繁に発生している。そんな日常の中で、ある日、何気なく受け取ったレターパックの表面に、見慣れないステッカーが貼られていることに気がついた。
赤と黒の縞模様で縁取られた結構な大きさのシールに「航空輸送禁止」と大書されているのである。
そもそもレターパックは航空便で運ばれているのだろうか。日本郵便のホームページを調べてみた。首都圏で受け取る場合、北海道や九州、沖縄、一部の島嶼地域など、一定の距離を超える宛先へは航空便が使われていた。
近年、一般の郵便物の配達日数が2日から3日ほどに延びた一方で、レターパックなどの付加価値分を支払った郵便は原則として翌日配送、しかも土日も配達してくれるようになった。遠方からの荷物が翌日に届くのは、この航空便のおかげだったのである。
では、なぜあの「航空輸送禁止」のステッカーが貼られていたのか。レターパックの表面には品名を記載する欄があり、その下には「リチウム電池なし」「高圧ガスなし」「引火性液体なし」という3つのチェックボックスが用意されている。
ここに正確な品名を書き、かつ危険物ではないというチェックを入れないと、遠隔地からの場合、航空便には乗せてもらえず、地上のトラック輸送に切り替わって日数が余計にかかってしまう仕組みらしい。

ちなみに、比較的距離の短い地域から首都圏への配送はデフォルトでトラック輸送であるため、品名の記載漏れによる遅延は発生しないそうだ。
しかし、毎日のように届くレターパックを見ていると、品名をきちんと記載しているのはせいぜい半分くらい、チェックボックスに至っては1割にも満たないというのが実感であった。
中には、自分の手元に控えて万が一の際に配送状況を確認するための「追跡番号」シールすら剥がさずに送ってくるものも散見された。
確かに、記載漏れがあろうがシールを貼ったままであろうが、無事に届くのだから大勢に影響はないと言えばそれまでかもしれない。だが、仕事柄、手続きにかかる書類の不備を受け取ってチェックする立場にあった経験からか、店主としてはどうもしっくりこないのである。
ルールや入力欄のチェックボックスには、本来設計された意味がある。それを理解せず形骸化させてしまうことは、組織の生産性やリスク管理の観点から見ても非常にもったいないことである。
今回の案件では契約書類という重要な文書をやり取りするため、レターパックを使用し、発送の際には必ず追跡番号を添えたメールを相手に送るよう、自分なりのやり方を整理した。
企業間のやり取りにおいて、ある程度の確実性を担保することは当然だと考えるからだ。そしてそれ以上に、「送った」、「届いていない」などの無用なトラブルを避け、お互い気持ちよく仕事をするための店主なりの工夫なのである。