Cafe HOUKOKU-DOH

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IVY Note No.12

ここのところトップスの紹介ばかり続けてきた。トップスはいちばん目立つので、変化させるにはインパクトが強く、周囲にあたえる印象が大きい。一方で「オシャレは足元から」といわれるように、目立ちにくそうで結構見られているのが足元である。

 

IVYの源流が米国のアイビーリーグや英国の名門大学にあり、それも1950年代という今から70年も前の服装やアイテムがベースになっているので、専門書などを見るとどうしてもドレスアップの割合が強くなる。

 

英国の名門大学はもちろん、アイビーリーグの学生であっても50年代までは授業に出るにもタイをしめているのがあたり前であった。その当時の服装を輸入し、また当時はオシャレというとキメキメであえて外すなどという感覚もなかったのも、その一因だと思う。

 

で、イマドキそんなドレスアップの服装を紹介しても歴史の授業にしかならないでの、店主のBlogはあえてカジュアル寄りでいきたいと思う。

 

デッキシューズ

デッキシューズとはその名のとおり、船のデッキ(甲板)用の靴である。元祖はトップサイダーがあまりにも有名で、デッキシューズ=トップサイダーといった感じである。

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イーストコーストのヨットマンが、趣味が高じてなんとか甲板の上でも滑らず走り回れる靴が欲しいということで、滑らないくつ底の研究にのめり込んでいった。

 

ある日、愛犬が氷の上を滑らず走り回る姿を見て、犬の脚の裏にヒントを得て、同じようなソフトなゴム材と割れ目に目を付けた。そして完成したのはゴム底に独特の切れ目を入れる刃物と技術であった。

 

1941年、ヨット好きが高じたおじさん、ポールスペリー氏は、その特許を取得した靴底をスペリー・ソールと名付け、デッキ・シューズを売り出す。最初はコットン・キャンバス製のアッパーであった。

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やがて、ヨット仲間からの意見も聴き、海水をかぶっても固くならないようオイルをたっぷり染み込ませたグローブレザー製アッパーを発表。これが大ヒットしヨットマン以外にも。プレッピーのアイテムにも取り入れられ、定番化したのだ。

 

波をかぶる甲板で作業中に靴下を履いていると、水にぬれたときにズレて危険なため、素足で履くのが正しい履き方といわれるが、街中で履く分には気分やコーデによって好きなように履けばいい。

www.sperrytopsider-japan.com

値段も手ごろで、とくに革製は、スニーカーを履くほどカジュアルにはちょっと抵抗がある、という方にはうってつけの夏の定番である。インディゴのジーンズから、ホワイト、生成りのコットンパンツやバミューダまで、夏のカジュアルにはほぼ合わせられるオールマイティな一足である。

 

マリンスポーツなどしないし、などといわず、まずは一足手に入れて履いてみることをおススメする。ソールがすり減るころには2足目を買おうと思わせてくれるはずである。