今日で起業してからちょうど3ヶ月である。クライアントさんとの仕事も回数を重ねて落ち着いてきており、ようやく仕事と生活のペースがつかめるようになってきた。
3ヶ月経ってもう一つ仕事に集中できるようになった理由が事務用品の充実である。店主は会社員時代から日頃使う道具にはけっこううるさく、使い慣れたものがそろっていないとストレスを感じる性格である。
また、周囲をお気に入りの仕事道具に囲まれていると、それだけで気分が上がってきて、仕事への意欲がわいてくるという、典型的な「カタチから」人間でもある。
店主の仕事道具のなかで中心的な位置をしめるのは、システム手帳とノートである。いま使っているシステム手帳は、会社員時代、課長に昇進したときに買い替えたもので、気がついてみるとちょうど15年経って、16年目に突入している。
システム手帳のいいところは、年や年度の変わり目に手帳を2冊持ち歩かなくて済むところと、スケジュール管理のリフィルがたくさんラインナップされているので、立場や仕事の種類によって簡単に変えられるところである。
スケジュール管理のリフィルは、毎年8月頃に翌年の分が売り出されるので、だいたいの時期にスケジュールを入れておき、発売されたら即購入する。これで1年半くらい先の予定も簡単に管理することができるのだ。
また、このシステム手帳になってからスケジュール管理のリフィルは種類を4回変えている。最初は係長時代からの名残で、スケジュール管理+TO DOリストの1週間見開き型を使っていた。
課長の仕事になじんできたころに、打合せが30分単位で入るようになってきて、バーチカル(タテ型)の月~金メインで週末が半分の見開き1週間タイプが必要になってきた。このころは打合せと部下の話を聴く時間を優先的に確保して、自分の仕事は朝と夜の所定時間外にこなしていた。
東日本大震災後の夏には、自動車業界がそろって土日の休みを水木にシフトして、電力需要のひっ迫に対して対策を打つということがあった。期間としては夏の間4ヶ月くらいだったのだが、やはり土日が半分サイズの手帳では対応できず、週7日均等サイズのバーチカル型を急遽買って差し替えた。
その後会社員時代はずっとバーチカルのウィークデー重視型でとおしてきたが、今年から起業することになり、はじめて見開き1ヶ月型のリフィルに変更した。1日のうちに30分や1時間単位で予定が入ることがなくなったので、前々から使ってみたかった1ヶ月タイプに変えたのであった。
この見開き1ヶ月タイプ、いまの仕事のペースにはジャストフィットといった感じだ。土日も含めて1ヶ月がひと目で見れるし、週のうちの繫閑も見た目でわかり、とても使いやすい。いかに今まで近視眼的な仕事に追われていたのかと思い知らされた。
手帳はOutlookのスケジュールと同期させている。以前にも若い営業さんなどから、なぜわざわざ手帳も使うのか?PCだけではだめなのか?と訊かれたこともあったが、いつもサッと取出せて確認できるツールでないとテンポがくずれてしまうので、手帳が手放せないのである。
いま常時お付き合いしているクライアントさんは4社である。それぞれの会社のロゴなどから店主は勝手にコーポレートカラーを決め、スケジュール欄の予定には蛍光ペンで色分けしている。
あわせて付箋も同じ色をそろえて、手帳のほか参考書であったり、資料などの必要箇所に付箋をつけるときはクライアントごとに色分けしてどこの会社の案件かわかるようにしている。おかげで付箋はセットの箱モノを2つも買うことになってしまった。
ノートはアピカのA4判、5ミリ方眼を使っている。店主は考え事をしながらノートを使うときには、たくさん書いても手がつかれないように万年筆を使っている。このアピカのノートは紙質が万年筆との相性がよく、長時間書いてもストレスなく使えるので気に入っている。
店主は企画でもアイデア出しでも手書きしながら考えるのがパターンである。その手書きメモを膨らませ、考え方をまとめていくときに便利なのが、コーネルメソッドと呼ばれるノートの使い方である。
コーネルメソッドとは米国の名門、コーネル大学の学生向けに開発されたノート術であり、1ページのノートを板書領域、キーワード、サマリーに分けてノートを復習する際に情報を整理しやすいように考えられたものだ。
以前キャンパスノートで売っているのをみて(いまは販売終了のよう)、店主はお気に入りのノートをそれ用に罫線を引いて使っている。つねにその式でノート内を整理しているわけではないが、まとめる際にはやはり重宝する。
さて、手帳とノートの使い分けであるが、ノートは仕事の案件でメモをとったり考えやアイデアをまとめるときに使うことにしている。一方手帳はスケジュール管理と情報管理に使うことにしている。とくに情報管理はさまざまな種類のリフィルを活用したり、スクラップをはさんだりできるので便利だ。
またコクヨのジブン手帳のLIFEを表紙の裏ポケットに挟み込んで、LIFEのよく考えられたフォーマットを使って自分自身を棚卸ししている。
やはり手帳やノートといった情報を整理するツールは、PCの便利さとは違った質のメリットを与えてくれるような気がしていて、店主には必須のツールなのである。