ボタンダウンシャツ
クールビズの浸透でわが国男性のシャツとして完全に市民権を得た感があるボタンダウンシャツ。もともとはアイビーのマストアイテムとして、米国より輸入された。
クールビズのお父さんたちが身につけているボタンダウンシャツとアイビーのマストアイテムのそれとは、基本的に違っている。やはりアイビーの中心的存在として、ねばならぬ式のディテールへのこだわりが強い。
ノープレス
米国のアイビーリーガーたちは、卒業後に米国内にて活躍を約束された優秀な学生である。したがって、在籍中も学業にいそがしい。彼らが身につける服装は基本的にバンカラなものであり、なによりも機能性が重視される。
なのでボタンダウンシャツは、プレスなしで着るのがルールである。ボタンダウンシャツを世界ではじめて売り出したブルックスブラザーズでは、いまでもポロヵラーシャツと呼ぶボタンダウンをノープレスで店頭に並べている。
さすがにビジネスカジュアルで着るときはノープレスというわけにはいかないが、オフの際にはぜひノープレスで着て、洗いざらしのこの生地が醸し出す独特の風合いやそのカジュアルな雰囲気を楽しんでほしい。
素材
素材は、コットンで織られる「オックスフォードクロス」に限られるといっていい。オックスフォードクロスとは、タテとヨコの綿の糸をそれぞれ2本ずつ組み合わせて平織で作られている。厚みがありながらも柔らかく、ふっくらとしていて通気性が良い。この肌触りは着なれてくるとやめられないのである。
生地自体に厚みがあるので、真夏にはあまり向かないのだが、それでもやはりボタンダウンシャツとなると、この生地は外せないのである。
色
アイビーリーガーは、白いシャツはドレスアップ向きとして敬遠し、色柄モノのシャツを好む。
筆頭はブルーだが、それ以外にもピンクや黄色、変わったところでは、パープルやグリーン、赤などもラインナップされている。柄の定番はタッターソールであろう。この柄は、どんなボトムスにも合わせやすいので、一着は持っていたいアイテムである。
秋に向けてアイビー的ディテールに凝ったボタンダウンシャツをワードロープにくわえてみてはいかがだろうか。