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【いまさら訊けない】Office基礎講座32 パワーポイント3「グレースケール」

白黒印刷すると枠線が印刷される

パワーポイントで資料を白黒で作成したときに、テキストボックスや図形の消したはずの枠線が印刷されてしまう経験をした読者はいないだろうか。これはグレースケールという機能が関係している。

 

アプリの画面に表示されるスライドはすべてカラーである。それを印刷する際に単純な白と黒の2色ではなく、青や赤といった色の種類と、濃い、薄いといった色の濃淡を白と黒を混ぜた灰色の濃淡で表現することができる。この機能をグレースケールという。

 

オフィスで使われる複合機では、一般的な契約ではカラー印刷のコストは1枚15~25円程度、それに対しモノクロ印刷は2~3円程度といわれている。資料作成の確認のための印刷時、またコスト意識の高い製造業などでは、そもそもカラー印刷禁止ルールがあり、モノクロ印刷が使われる。

 

グレースケールがあまり知られていないのは、設定できるのが印刷時のみであり、またプリンター側からモノクロ印刷を選択すると、単純白黒印刷ではなく、グレースケール印刷に設定されるためである。

 

グレースケール機能とは

パワーポイントの機能として、画面やカラー印刷の表示とは別に、白と黒の濃淡で画面表示や印刷ができる「グレースケール」が設定されている。この機能は、シート全体ではなく、テキストボックスや図形、またシート自体といったようにオブジェクトごとに設定できる。

 

モノクロ印刷時にオブジェクトの消したはずの枠線が印刷されてしまうのは、この設定がなんらかの理由で変わっているためなのだ。

 

それでは、オブジェクトの作成手順に沿って、グレースケールの設定方法を確認していくことにしよう。(なお、わかりやすいように図形を作成した際、デフォルトでグレースケールで枠線が表示される設定としています)

 

まず、図形を作成しテキストを入力する。図形を右クリックし、図形の書式設定-塗りつぶしから「塗りつぶし(単色)」を選択し、色は白を設定する。同じく線から「線なし」を選択する。

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オブジェクトの選択を外すとこのような状態で、枠線は消えている。

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しかし、プリンターの設定をモノクロ印刷にして、「ファイル」タブ-「印刷」を選択すると、このように印刷プレビュー画面で枠線があらわれる。もちろん印刷すればプレビューどおりに印刷される。

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それでは、モノクロ印刷時にあらわれる「グレースケール」による枠線を消していこう。まず、「表示」タブから「カラー/グレースケール」グループの「グレースケール」を選択。

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そうすると、スライド全体がグレースケールで表示され、図形の枠線があらわれる。図形を選択して、リボンから「白」を選択。

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図形の枠線が消えたことを確認し、リボンの「カラー表示に戻る」を選択。

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もう一度「ファイル」タブ-「印刷」を選択すると、このように印刷プレビュー画面で枠線が消えているのが確認できる。

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図形やテキストボックスなどは、スライド上でコピーすることも多く、グレースケール設定も一緒にコピーされる。ファイルの使いまわしなどで設定を引きずることも多いので、グレースケール機能については理解をしておきたい。