Cafe HOUKOKU-DOH

~ホッとひと息的な読み物でブレイクするサイト~

IVYおじさんの創業日誌

隔週水曜日のルーティー

水曜日の午前中はクライアントさんの1社と定例会がある。コロナがおさまってきたので、隔週でオフィスにおじゃまして対面でお話をさせていただいている。

 

朝10時からのスタートなのだが、余裕を持ってうかがいたい性格の店主は、カミさんと一緒に8時ちょうどに自宅を出て、電車に乗る。8時半過ぎにはオフィスに着いてしまうので、近所のスタバでコーヒーを飲みながら時間調整をするのがルーティーンである。

 

JR駅前の商業ビルの2階にあるこのスタバは、場所柄なのか、サラリーマンや学生さんの1人利用がほとんどだ。なので、みなさんPCをひらいて仕事をしたり(店主もその1人だが)、ノートをひらいて勉強したりと、おしゃべりしている人がいない。まるで図書館のような空間である。

 

経営戦略

会社員時代に幹部研修でMBAメニューを半年間のアクションラーニングで受講したことがあった。当然マーケティングのテンプレートを学習するためのケーススタディも課された。

 

そのときの課題のひとつがスタバの経営戦略であった。仕事漬けでアルコールしか摂取しない生活を20年以上続けていた当時の店主に、実際に店舗に足を運んで経営戦略を検証せよ、という内容も含まれていた。

 

 

カフェなど行ったこともない店主は、カミさんにお願いをして連れて行ってもらったことをいまでも鮮明に覚えている。日常の生活圏内にいくつもあったカフェに入ったことすらなかったのである。

 

差別化

ケーススタディで紹介された戦略は、従来の飲食店によくある「顧客の回転を速くして商品の売上げ数を稼ぐ」とは真逆のものであった。

 

「店舗で飲食をしながら、居心地のいい空間に滞在するという価値を提供する」といったようなものと記憶しているが、店舗での長時間滞在を逆に推奨し、それを価値として売ったのだ。もちろん商品の単価はライバルとくらべると高めである。

 

この戦略は見事に成功した。全国各地にスタバの店舗があることが、それを証明している。どこの店舗に行っても席にどっかりと腰を据え、みな時間を楽しんでいる。

 

欠かせないひと時

店主もすっかりスタバの経営戦略にハマっているひとりである。JRの駅前なので、カフェやファストフードはほかにもたくさんある。コーヒーの値段も他のお店の方が安いことが多い。

 

それでも、毎回朝早めに家を出て通うのは、スタバで過ごす1時間が生活のリズムのなかで欠かせない大切なひと時になっている証といえる。

 

仕事をしたり、Blogを書いたりして過ごしているのだが、とても心地よい時間で、お気に入りの時間と場所になっている。

 

付加価値

こういう風な気持ちにさせてくれることや、この心地よいと感じる体験が目指している付加価値なのだと思う。

 

こういう体験は、ほかのお店ではできない。これが差別化であり、顧客から選ばれる理由なのだと思う。ビジネスというのは、この「顧客から期待され、選ばれる」存在であることが大切だとあらためて考えさせられたのであった。