Cafe HOUKOKU-DOH

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IVY Note No.31

革小物

アイビーの教科書などをみると、持ち歩く小物は、素材や色を統一してそろえるべし、と書いてある。このアドバイスを聞いて、店主のみならずとも納得する一方で、とはいっても簡単にはできないと感じている読者のみなさんも多いと思う。

 

財布などの持ち物を買おうとするとき、統一感を出そうとするのであれば、まず思い浮かぶのが、海外発のファッションブランドの製品である。確かに高級感はあるし、所有欲も満たしてくれる。しかし、これらブランドの品物は結構な確率で他人と被ったりしてしまう。

 

また、モノへのコダワリという点でも、どこか安易な感じがしてしまい、本当にコダワっていたとしても、そうは見えず、たんなるブランド好きか、で終わってしまうことも多い。

 

そんな感じで一生モノの革製小物になかなか出会えず、いろいろと探していたときにたまたま見つけたのが、ブルックリンミュージアムというお店であった。もう20年ちかく前のことだったように記憶している。

 

brooklyn.co.jp

 

たしか最初に手に入れたのは、2つ折りの札入れだったと思う。日本の職人が、デザインと品質にコダワリ、ブランドとしてさまざまな小物をラインナップしている革製品専門店は、かなりめずらしく、探し当てたときに「コレだ!」と思わずつぶやいたものであった。

 

会社員時代に勤めていた会社は、コーポレートカラーがめずらしくブルーであった。一般的にパッと目立つ赤系を使う会社が多い中で、ブルーというのはクールな感じがして、センスがいいと感じていた。

 

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なので、それに合わせるように持ち物は、ブルーの革製にこだわってそろえようと考えた。しかし、ブルーの革製品をラインナップしているブランドというのはほとんどなく、そんな中で探していたときにたどり着いたのであった。

 

フレンチカーフで仕立てられた財布は、型崩れしにくい一方、使い込んでいくと独特の風合いが出てきて、所有欲を満たしてくれるのだ。また、革製品専門ブランドだけあって、ラインナップが豊富で、欲しいと思うものは、だいたいそろっている。

 

 

数年に1つずつといった調子でその後そろえていった。ペンケース、小銭入れ、IDカードケース、名刺入れといった具合であった。財布とペンケースは、第2世代になっている。その集大成といえるのが、同じフレンチカーフのトートバックである。

 

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バックと小物が同じ素材、色でそろっているのはとても気持ちがよく、目にするたびに満足感が得られるのである。もしかするとこのようなアイテムに囲まれているのが、店主のモチベーションの源泉かもしれない。

 

こういったモノというものは、「次は・・・」と考えているときがいちばんしあわせな時間なのかもしれない。