ストーリー
資料の目的、結論、ストーリーを上司とにぎり、スライド全体の枚数を決めたら、つぎに行うのは、ストーリーにそってスライドごとにどのような内容を伝えていくかを決める。各スライドの「主題」といってもいい。
説明時間内で目的を達成するために、結論を伝え、理解してもらい、納得してもらうための情報を、ストーリーに沿ってスライドごとに箇条書きレベルで決めていく。
紙芝居
パワーポイントは、話をしながらスライドをめくっていくので、紙芝居と同じだと考えることができる。1枚の紙芝居でもっとも伝えたいことを理解してもらうために、周辺情報も含めて説明しながら、最終的にその1枚の紙芝居で伝えたいメッセージを伝えていく作業である。
まず、スライドの枚数分のメッセージをストーリーに沿って箇条書きに書き出す。そのメッセージのみを読み返してみて、理論の齟齬や飛躍、つじつまが合わないなどといったことがなく、最終的な結論に納得感があるかどうか、を確認する。
スライドでいいたいこと
店主の場合、スライドのテンプレートでタイトルのすぐ下に「そのスライドでいいたいこと」を書くテキストボックスを設定している。24ptで約60文字である。文字数は固定しておいて、いいたいことを60文字以内におさまるよう、簡潔に表現するようにしている。
このテキストボックス、会社員時代の会社では、「ひと口まんじゅう」とか「青年の主張」などと呼ばれていて、スライドには必ずいいたいことを書き入れるルールになっていた。
今回お話ししたような手順で資料づくりをやっていくと、そんなに回り道をすることはないと思うが、このような手順を踏まないと、頭に浮かんだイメージのみでスライドをつくりはじめ、それらのできあがったスライドをつなぎ合わせて完成、などということもよくある。
そうしたときに、この「スライドでいいたいこと」を後から入れようとすると、文章が書けなかったり、いいたいことを抜き出してつないでみると、まったくストーリーが破綻していたりするのだ。
「いいたいこと」が書けないスライドというのは、資料ありきで全体のストーリーから導き出される結論を伝えるにはまったく不要な資料なのである。
こういった手順でムダな資料づくりを減らしていきたい。