3.社内決裁フェーズ
上司が確認して役員会などへの提案のGOをもらったら、資料は社内決裁フェースに入る。これまで創りあげてきた資料だが、さまざまな人々からのアドバイスを反映しているので、結構ボリュームが出ていることがほとんどである。
ここから役員会の目的を考えて、決裁をもらうために必要なストーリーをもとに情報を絞り込んでいく。話を聞いてくれる役員は、毎日たくさんの判断を必要とする案件の説明を聞いて、その場その場で判断をしている。その判断の数はとても膨大だ。
したがって、役員にそのテーマのどの部分について、判断をしてもらうのか、ということを明確にして資料の構成を見直す。ほとんどの場合、提案した施策について、どのようなことを実現したいのか、それに対し現状はどうなっていて課題はなにか。その課題に対してどのような施策を実行し、どのよな結果が予想されるのか。その場合の費用と実現可能性などについて、妥当性を含めて実行可否を判断してもらう。
そうするとかなり資料がスリムになって、決裁をもらいたい部分のみをしっかりと伝えるようなストーリーになっているはずである。
4.関係者説明フェーズ
無事決裁をもらったら、次は実行フェーズに移る。決裁をもらうことに力を注いで、この実行段階をおろそかにする人が散見されるが、ここが施策の成否を左右する重要なポイントなので、しっかりと準備をしていこう。
関係者には事前に相談しているものの、その後検討を重ねていくなかで、さまざまな変更などが反映されているので、しっかりとストーリーを復習するようなイメージで、省略せずに資料を準備していきたい。
このフェーズの資料は、施策展開時に関係者経由で社内に周知されることも多く、資料がファイルや紙として残ることもおおいので、説明なしの資料単体であつかわれることも想定して、資料が読み物として完結するように仕上げるのがポイントである。
このように同じテーマを扱う資料においても、その場面と使われ方の違いで、構成は変わってくる。目的が違うので当然といえば当然である。このフェーズの違いをしっかりと把握して、資料のマイナーチェンジを上手にしていきたい。