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人事屋修行記(第90話)

係長兼務

2005年4月の組織変更、人事異動で人事部が立ち上がり、新宿の本社に転勤になったわけですが、問題は人事部の職制配置です。人事部長は、人事企画の課長をやっていた先輩が昇進し、課長は人材開発センター、労政課にそれぞれ就きましたが、人事課長の適任者がいません。結局人事部長が課長も兼務することになりました。

 

人事課の下には、従来どおり人事と給与の2つ係をおきました。ここでも問題は係長人事です。当時、主任クラスで給与の係長に適任というメンバーが1人いたのですが、彼は海外人事も担当していて、担当者と2人でやりくりしてもらっていて、とても給与の係長までお願いする余力はありませんでした。

 

 

4月からは、人事は店主も含めて転勤ですので、宮城地区から適任者を見つけなければなりません。しかし人他に主任クラスのメンバーが見当たりません。当時人事は若いメンバーで構成された組織でした。

 

こんな場合、とりあえず課長が兼務でという手もあるのですが、今回はあいにく人事課長は部長が兼務していて、さすがに組織階層3つを兼務はできません。また場所が同じであれば、係をなくして課一つで運営することも考えるところですが、人事を本社に持っていくことにしましたので、その手も使えません。

 

新任部長と店主とであれこれ考えましたが、さすがに詰まってしまいました。そこで、切り上げのいい部長がひとこと「おまえが兼務するしかないな」といい出しました。

 

確かに組織の横レベル兼務は、前例がない訳ではありません。ある程度見通しがあって期間暫定的な対応であれば、やることも可能です。当時、北米に人事から主任んクラスのメンバーが駐在していて、半年後に帰ってくることが決まっていました。彼であれば、給与の係長には適任でした。

 

「彼が帰ってくるまでの半年間だけだから、大丈夫だろ」のダメ押しであっさりと決定。店主は、プレイングマネージャーとして、実務を見ながら人事と給与の両方の係長を担当することになりました。

 

 

実務的には、本社は主任さんに見てもらい、部長にフォローしてもらうことにし、宮城は次期係長候補に実務を見てもらい、海外人事の係長にフォローしてもらう体制をひいて回していくことにしました。

 

今思うと、課長を担当する1年前にこのような、一見むちゃなようなマネジメント体制を担当させてもらったことも、実務を回していく上でのトレーニングとして、結構役に立ったような気がしています。

 

でも、それは周囲のフォロー体制がしっかりしていて、マネジメントされるメンバーもレベルの高いメンバーだったからこそうまく行ったのだと思います。

 

つづく…