スエットパーカー
いまやストリート系のファッションには欠かせないアイテムとなった感のあるパーカーだが、元々はアイビーのアイテムとしてわが国に入ってきた。
米国東部の進学校であるアイビーリーグは、学業はもちろん、スポーツにも熱心に取り組む文武両道が基本だと言われてきた。
そんな中、トレーナーとネーミングされて紹介されたスエットシャツとともにパーカーも輸入される。アイビーリーガーが霜降りの上下のスエットを身にまとって、トレーニングに励む姿の写真が印象的であった。
スエットパーカーには頭からかぶって着る「プルオーバータイプ」とカーディガンのように羽織って着る「フロントジップ」の2つがある。
アイビー的な香りを匂わせるのは、間違いなくプルオーバータイプだ。近頃流行りのファッションにおいても、パーカーといえばプルオーバーと決まっている。
しかし、空調の整った現代社会の空間で快適に過ごそうと思うと、フロントジップの方に分がある。羽織ることができるので、気温に応じて脱ぎ着がしやすいのは一目瞭然である。
脱ぎ着のしやすさを考えるなら、レイヤードの際に、中に着るか、外に羽織るかでタイプを使い分けるのが合理的だ。
いまの季節なら上に羽織るので、フロントジップタイプをチョイス。TシャツやBDシャツの上にサッと羽織れるのは便利である。
季節がすすんで冬になってきたら、プルオーバータイプをインナー感覚で着たい。室内でもスエットが心地よい時期になったら、プルオーバーのパーカーにスタジャンなどをレイヤードすれば、鉄板コーデの完成である。
それにしても、ゆったり目のプルオーバーに細身でくるぶし丈のコットンパンツをあわせたときのシルエットは本当にカッコイイ。ただしスリムな体形に限るが。