Cafe HOUKOKU-DOH

~ホッとひと息的な読み物でブレイクするサイト~

仕事のすすめ方 No.25

3-11.キーボードを打たない

事務職の仕事に文章や表などの作成は不可欠です。そのためのツールとしてPCを使うわけですが、ここで考えたいのが、キーボードやテンキーのタイプについてです。入力のためのデバイスとしてはまだ必要不可欠な存在ですので、事務仕事の効率をあげようとすると、タイピングの速さや正確性を求め、スクールに通って訓練しようか、という発想になりがちです。

 

しかし、人間の手でタイプをしている限りは、速さには限界がありますし、タイプミスの可能性はそれこそ職人技といえるまで熟練しないとゼロに限りなく近づくことは無理でしょう。

 

やはりここは発想を根本から変えて、どうすればタイプせずに済むか、ということに頭を使うべきだと筆者は考えます。社外メールのような定型の文章であれば、メモ帳などにテキスト形式で作成しておき、コピペするなどは代表的な例だと思います。オフィスのソフトなどで作成されているファイルがあれば、それらを流用するのもすでに実践済みでしょう。

 

人事部門でよく使う手としては、定期的に社員データの社員コード、氏名、よみがな、生年月日、入社年月日、等級、所属名、勤務地などとくに使用頻度が高いデータをダウンロードし、それを元データにして別シートに社員コードを打ち込んだり、貼り付けたりすると、対象者のダウンロードデータが検索されて、シートに表示されるようなExcelシートをあらかじめ作っておきます。これで名簿作成など人事部門でよく行われる事務処理の大半がカバーできるのです。

 

店主は人事部門の部下に対し、「氏名はタイプ厳禁!」というルールを徹底させていました。人を扱う人事のメンバーが名前を間違うことなどあってはならないからです。

 

ちなみにこの方法は社員の属性データ以外にさまざまに応用が効くと思います。たとえば品番と商品名やメーカーとか、仕訳コードと負担部門名など、活用の場面はまだまだあるでしょう。

 

また最近では印刷物をPDFソフトで読み込んでテキスト変換する機能もずいぶんと精度が向上してきているようです。デジタル世界の進化スピードはわたしたちの想像をはるかに超える勢いですので、一回使ってみただけで使い物にならないと決めつけるのではなく、定期的に使い勝手をチェックしてみることをおススメします。とくに音声認識の領域はAIの進化もあり、実務に耐えうるレベルへ到達するのも時間の問題と思われます。