Cafe HOUKOKU-DOH

~ホッとひと息的な読み物でブレイクするサイト~

IVYおじさんの創業日誌

評価制度

先月末からクライアント企業の人事制度運用、定着のため、人事部長さんと一緒に社員へのヒアリングに同席させていただいた。

 

部長クラスからマネージャーと幅広い階層からおもに評価制度の運用状況について、話をうかがった。

 

今回のヒアリングの発案は、クライアント企業の人事部長さんであった。導入して間もなく丸2年をむかえ、3年目がスタートするタイミングで、運用状況をチェックし、不具合が起きているようであれば、微調整を行うという。

 

なんとしっかりとPDCAを回そうとしていることか!店主のこれまでの経験からすると、誰もが知っている大企業であっても、制度を変えたり、導入したりすることがいつの間にか目的となってしまい、導入したらゴール!というパターンがほとんどである。

 

店主はいつも口ぐせのように言っているのだが、人事制度というのは、どのような形のものを取り入れたとしても、大した違いはない。肝心なのは制度の運用にあり、当初目指した目的達成に向けてオペレーションしていくことが大切なのである。

 

 

その口ぐせをトレースするかのように、導入2年目が終わろうとしている段階で、実態を確認すべくヒアリングを行ったのである。

 

そのような人事部長がいる会社だけあって、ヒアリングの内容も実に充実していた。当然、改善ポイントはいろいろと出てきた。

 

一方で現場のマネージャークラスで、しっかりと評価制度を理解し、自分のモノにしていた方にも出会うことができた。ご自身で考え工夫し、日々の業務と結び付けて、評価制度を上手に日常管理のツールとして活用されていたのだ。

 

このクライアント企業では、今回の人事制度ではじめて目標管理制度を導入した。目標管理制度のキモはズバリ、「部下と目標設定に合意した瞬間から、上司の仕事はいかにして部下の目標を達成させるか」ということを認識して、部下と関わっていくか、である。

 

お話をうかがったマネージャーの方は、部下一人ひとりの数値目標ならびにそれを達成するための施策(行動)を、評価シートの目標管理項目とすべて同期させ、部下の目標達成に向けた面談やフォローを毎月行っているのだという。

 

評価制度にはそのような月次での目標確認面談を制度として設けているが、それを現場での営業活動フォローミーティングと合体させて行っていたのだ。

 

こうすることで、期末の評価に向けた実績や目標達成度の確認ができ、さらにこれを続けていくことで、目標達成に上司と部下が一体となって活動するのである。

 

このように、自社の人事制度をしっかりと理解して、自分のモノとして消化し、さらに仕事と結び付けて運用しているマネージャーがいる会社は、とてもすごいと感激した。

 

評価制度を単なる人事からのやらされ仕事としてやるのではなく、自分事として上手に使いこなしているのだ。一所懸命に考えて導入した制度を、このように大切に使ってくれる姿を目の当たりにし、とても感動したのであった。