Excelのデータベース機能は、大量のデータを処理するときにとても便利だ。この機能がExcelで全世界に広まったおかげで、データの処理や分析といったオペレーションが、机の上で、自分自身でできるようになったのだ。
しかし、このデータベース機能、Excelにシート上の数字や文字をデータとして認識させるには、ある一定のルールにのっとりデータをシートに配置する必要がある。
よくあるオペレーションでの困りごととしては、データを昇順や降順に並べ替えようとしたとき、表全体が選択されず、一部のみしか並べ替えの対象にならないという現象が起きることがある。
この現象の原因は、シートの1行目に配置されている「ヘッダーレコード」という見出しが、表の左端から右端まですべてのセルが埋まっておらず、空白セルがあることが原因なのだ。
Excelは、連続したヘッダーレコードを1つのデータとして認識するので、空白セルがあると、その手前の列までを1つのデータとして認識してしまう。
なので、ヘッダーレコードが空白になっている以降の右側のデータは、同じデータとして認識しないのだ。
この機能、Excelのシートがスクロールせずに見える範囲のデータであれば、上の画面のように気がつくが、データの量が増えて、スクロールしないと見えないほどの列数のデータだと、データ全体が選択されず、半部だけがならびかわってしまい、残りはそのままで、データレコード(データ1塊りの行)が壊れてしまう。
これを防ぐには、ヘッダーレコードに空白がないことを、まず最初に確認することに尽きる。この基本作法を身につけておこう。