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IVYおじさんの創業日誌

アップデート

最近、といってもここ10数年くらいのことだが、ニュースや新聞を見たり読んだりしても、仕事をしていても実感することがある。紙面をにぎわす不祥事だ。

 

さまざまな不祥事があるが、とにかく毎日のように耳にするのがハラスメント、それもパワハラである。さすがに最近はセクハラはそんなに聞かなくなったが、パワハラは概念自体がセクハラより後にできたこともあってなくならない。

 

読者のみなさんも記憶に新しいと思うが、日大アメフト部の不祥事や明石市の泉市長、各スポーツ競技団体や学生の運動部など、これでもかというほど出てくる。

 

こうした不祥事を聞くたびに共通していると思うのだが、ハラスメントの加害者側にほぼハラスメント行為の認識がないことである。

 

ハラスメントの問題について、科学的手法を用いて研究を行い、原因を分析し、対策を提唱している著書がある。ハラスメントというとどうしても加害者の意識の問題としてとらえがちであるが、このような科学的視点による原因分析は大切であり、社員に存分に活躍してもらうには、このようなアプローチは今後重要である。

 

bookmeter.com

 

一方で加害者にならないようにするための努力も必要だ。前述の著書では、ハラスメントを起こす可能性のある人物をあらかじめ検査でパワハラ気質をチェックし、ノックアウトファクターとして登用しない、とまで言及している。

 

気質はなかなか変えられないが、表出する行動は変えられる。とくに世間を騒がせているハラスメントや周囲で見聞きする案件から店主が感じるのは、加害者自身の考え方、つまりPCでいえばOSがアップデートされていないということである。

 

「自分が若いときは」、「以前からこのやり方でやってきた」、「土壇場で力を発揮できるよう日頃から追い込むことが訓練になる」など、令和の世の中になってもいまだにこのようなことを平気で発言するのが、共通点だ。

 

世の中の変化に追従できていないどころか、それを受けての法律の改正にもついていけないのである。

 

 

アップデートできていない大人はむかしもいまも割合的にはそんなに変わらないと思う。いやネットの普及でもしかしたら増えているかもしれない。

 

しかしそれ以上に世の中の変化のスピードが速くなっているのだ。以前であれば変化のスピードが緩やかだったので、アップデートできなくて世の中にマッチしなくなり、不具合が起きるころには、多くの人がリタイヤしていたと思う。

 

しかし、いまはリタイヤする前に不具合が起きるほど世の中が変化してしまうのだ。したがって、わたしたちは世の中の変化に意識的に追従していく必要が増してきているのである。

 

環境の変化に追従できずに消滅していくのは、ダーウィンの進化論そのものである。わたしたちも退場を余儀なくされないよう、つねにOSのアップデートを怠らないようにしたい。