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人事屋修行記(第99話)

新卒採用

2006年は久々に人事部が立ち上がった年度でしたが、リーマンショック前の好景気による企業の採用意欲の高まりから、ヒト領域の喫緊の課題は、いかに現場が必要としている人材を確保するかということでした。

 

当時から中途採用による即戦力エンジニアが欲しい開発現場に対して、常に予算枠を満たすことができない状況で、その不足分を見込んで、採用しやすい新卒でという話になっていました。

 

その結果、毎年新卒の採用人数は、2割増しくらいの勢いで増えていき、2007年卒採用では、目標百数十名と適正人数の倍程度の規模になっていました。

 

さすがに担当者一人では、母集団形成が工数不足ということで、人手をかき集めたいところではありましたが、いつものパターンでつぎ込める人もおらず、結果として課長である店主が手伝いをすることになっていきました。

 

 

学内説明会への参加から始まり、合同企業説明会、オープンセミナーの開催など、イベントを担当者の一人として受け持ち、そして休みの日を優先的に割り当てられ、どこのイベントへも複数参加の余裕はなく、ひとりでの参加でした。

 

いつも一人でイベントに参加しているのを見て、他の企業の人事担当者さんから、「さすがメーカーさんはコスト意識のレベルが違いますね」なんて妙に関心されることもしばしばでした。

 

そのように必死になって採用活動をした2007年卒の入社時の受入説明は壮大なものでした。百数十名もいるので社内に場所がなく、やむを得ず宮城の工場近隣の結婚式場を借りて行いました。その受入の様子を見ていると、必死になってやってきた活動が目に見える形で目の前に広がっていて、妙に達成感を感じたのを今でも昨日のように覚えています。

 

つづく…