Cafe HOUKOKU-DOH

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IVY Note No.103

マイスタイル

洋服好きやファッショナブルな人、オシャレな人というと、たくさんのアイテムをワードロープにストックしていて、いつも違ったアイテムや着こなしをしている人をイメージするが読者のみなさんはいかがだろうか。

 

オシャレの定義は人さまざまであり、そうあるべきだと思うが、むかしからよく言われる基準のひとつとして、「いつも同じ服を着ている人」というものがある。

 

たとえば、毎日まっさらなホワイトジーンズを履いている人。ホワイトジーンズを履いたことのある読者であればおわかりだと思うが、ホワイトジーンズは同じモノを2日続けて履くことはむずかしい。すぐに薄黒く汚れてしまうのだ。

 

なので、毎日ホワイトジーンズを履き続けるというのは、同じモノを複数持っていて、それらを着まわしている、ということになる。

 

洋服を一着買うのにも、買うか買わないか結構悩んで決める人は多いと思う。そんななか同じ洋服を複数持っていて、着続けているというところに、その人のその服へのコダワリというものを感じるのである。

 

 

アップルの創業者、故スティージョブズ氏の服装も有名だ。彼はつねに黒のタートルネックにリーバイスのデニム、ニューバランスのスニーカーを着用し続けた。黒のタートルネックイッセイミヤケの特注品で最初100着プレゼントされたが、その後も何度となくオーダーしていたという。

 

ここまでくると偉大な創業者を演出するアイコンとしての意味合いも出てくるのだが、このマイスタイルへのコダワリというものも見逃せない。自分に合っていて、自分をどのように表現するかを理解して、洋服を着こなしているのである。

 

マイスタイルを決めて続けるというのは、なかなか勇気のいる行動だ。同じものを着続けると、人間どうしても飽きが出てきてしまう。それが出ないアイテムとコーデを確立するということは、並大抵のことではないと思う。

 

店主はここ1年くらい、ほとんどチャンピオンのパーカーを羽織っている。とても着心地がよく手軽であり、マイスタイルになりつつある。しかしたまにワードロープに吊ってあるほかのアイテムを見ると、心が揺らいでしまう。まだまだジョブズ氏には遠くおよばないのである。