先週は、OSとアプリ、CPUをそれぞれ、作業をするデスク、その上に広げている書類の種類、そして作業をするみなさん自身と例えて説明した。
それでは、3文字の拡張子がついている「ファイル」というものは、いったいどのようなものか、今週は考えて行きたい。
ファイルとは、デスクの上に広げて書き込んだりする「書類」そのものである。この書類であるファイルは、まっさらな紙を使うのであれば、新規作成を選択して作業を開始する。
一方、以前につくった資料を流用したり、あらかじめ作ってあるフォーマットを使うのであれば、以前につくったファイルを開いて、「名前を付けて保存」する。そうすることで、以前につくったファイルをコピーして、あたらしい名前で保存され、以前につくったファイルはそのまま保存される、ということになる。
また、ファイルを開かずにコピーして、コピーしたファイルに書き込んでいくこともできる。コピーしたファイルには、ファイル名の後ろに「(2)」といったように元のファイルと区別するためのバージョン番号が振られるが、ファイル名はあとからいつでも 変えることができる。
このファイルだが、当然保管場所が存在する。もっとも一般的なのは、読者のみなさんが使っているPCの内部、いわゆる「ハードディスク」といわれるものである。このハードディスクは、デスクについている脇机や周囲のキャビネットという位置づけである。
キャビネットのなかに、書類であるファイルをしまう、というイメージだ。ちなみにPC内のハードディスクは、デフォルトで「C」というドライブに割り当てられていることが多い。
最近では、ファイルを共有したり、出先から呼び出して作業をしたりすることも多い。パソコンの内部にあるハードディスクに対し、外部のオンラインストレージサービスにネットを使ってアクセスし、利用するケースが増えている。
ストレージとは直訳すると「保管」「倉庫」「貯蔵」などを意味する。ハードディスクも含めた広い意味で、電子データの保管場所を指す。
ファイルの取扱いだが、たとえばメールにファイルが添付されてきたケースを考えてみたい。封筒に書類が入って送られてきたと考えればわかりやすい。
送られてきた書類は、封筒をひらいて内容を確認し、そのままキャビネットであるハードディスクに保管することができる。
また、その書類に書き込みをした上でキャビネットであるハードディスクに保管することも可能だ。
一方で、キャビネット(ハードディスク)に保管せず、封筒から取り出した書類にそのまま書き込んで封筒に戻す、つまりメールから添付ファイルを開いて加筆修正し、上書き保存をしてそのまま転送することもできる。
このファイルの取扱いでのポイントは、そのファイルの呼び出し元はどこで、加筆修正したファイルをどこに保存もしくは上書きしたか、ということをつねに意識することである。
ここを意識せずにファイルを取扱うと、加筆修正して上書きしたはずなのに、反映されていないなどのエラーが起こってしまうのである。
ファイルの呼び出し元ならびに保存場所は、しっかり認識して作業をすすめたい。