講演
先週の金曜日、社外監査役をつとめさせていただいている新卒採用コンサルティング会社の社長から、同業企業で組織する情報交換会の定例会で、人事制度について話をしてくれないか?とお願いされ、プレゼンをさせていただいた。
聴けばみなさん採用支援のビジネスをされているのだが、クライアント企業に行って商談をしていると、結構な割合で人事制度などの困りごとについて、相談をされるとのことで、人事制度設計の基本的な話を聞きたいとの声が上がっているとのことであった。
また、自社の人事制度の構築や改定を検討されている企業さんもあるとのことで、制度を専門に取扱っている店主からぜひ話を聞きたいとのことであった。
社長さんからのリクエストは以下のとおりであった。
■テーマ:人事制度設計の基礎講座
■目的:
コロナをきっかけに働き方がガラリと変わった今。環境に則した人事制度をつくる、変える時に何を意識すれば良いのか。自社の制度の見直しと顧客への提案に活きる基本情報を学ぶ
■盛り込んでほしい内容:
- コロナをきっかけに人事制度を変える企業は増えたのか?
- 大手、中小、首都圏、地方での違いはあるのか?
- 人事制度って何を指すの?
- 今の環境に合った人事制度とは?
- 評価、報酬の見直しで特に気をつけること
- 中小企業の制度見直し事例。目的、内容、成果など
45分のプレゼン後、30分の質疑応答というスケジュールだったので、実質7枚のスライドで構成する資料を準備した。1枚あたり約6分計算である。この分量であれば、事例や例えばなしなどを交えてゆとりをもって話すことができる。
資料は、これまでの仕事で蓄積してきた資料を流用したものもあったが、半分以上はあらたに作成した。とくにコロナ禍前後で人事制度見直しが実際に起きているかどうかは、しっかり専門誌などの調査データから引用して作成した。
当日は、午前中に別のクライアント企業とみなとみらいで打合せを行ったあと、飯田橋の会場へ移動。15時半過ぎからの店主のパートは、ゆったりとした雰囲気の中でスタートすることができた。
参加者は約15名ほど。関心度が高いテーマとのことで、みなさん熱心に耳を傾けていただいた。
店主がこのプレゼンで伝えたかったのは、以下の2点だ。
- 人事制度は人事の目的である「事業計画達成のための人的資源を質的、量的にタイムリーにマネジメントする」ための「手段」なので、重要になってくるのは、どのように運用していくかである
- 評価の目的の第一義は人材育成にあるので、評価制度をツールとしてしっかりとOJTを回してくことが重要である
人事評価は公平に成果を配分するため、と考えている人事屋さんも多い中、このような切り口でのプレゼンは新鮮だったようで、みなさんからは感触のよいリアクションをいただいた。
会合が終わった後は、近所の中華料理店に移動して懇親会にもご一緒させていただいた。同じ人材系ではあるものの、日ごろ仕事ではあまり関わらない採用支援企業の経営者の方々のお話は新鮮であり、いろいろな発見もあった。
やはりさまざまな業種の方とのコミュニケーションは大切であり、いい機会をいただいたと感じて帰ってきたのであった。