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人事屋修行記(第126話)

企画フロー

企画業務というのは、テーマの大小はあるものの、一つひとつのテーマの足が長く、ともすると進める手順が見えにくくなり、進捗管理が難しいものです。店主も企画業務の専任になってみて、この点をどのようにクリアするかを考えました。

 

前々職で人事情報の管理システムを担当者から責任者の時期まで含め、3度の入れ替えや統合を経験し、情報システムのメンバーとは頻繁にチームを組んで仕事をしてきました。

 

情報システムの基幹システムの導入や入れ替えというのは、それこそ全社のさまざまな部門を巻き込んで、全社プロジェクトともいうべき規模での取組みが必要であり、構想から運用定着まで数年掛かるものもあります。

 

彼らは情報システムフローという仕組みを入れて、そのプロジェクトの工程を見える化し、効率的かつ効果的に仕事を進められる工夫をしていました。その着想のもとは、商品開発を行う際の手順でした。

 

情報システムフローは、システムのユーザー部門が起案する、U0からスタートし、情報システム部門が主体となって進めるJ0から、導入後の効果検証を行うJ5まで、全部で8ステップに分かれており、それぞれのフェーズで評価会というイベントを設定し、ユーザー、情報システムそれぞれの部長が内容を承認しないと次のフェースに進めないというものでした。

 

それぞれの評価会では、報告内容や成果物が決められていて、それを踏まえて準備をしていくと、結果としてシステムができあがっていくように設計されていました。また、評価会というマイルストーンとジャッジポイントが明確になっていて、都度、状況を責任者が確認するので、後になって上司と方向性が違って後戻りや修正をすることがないような仕組みでした。

 

店主は、システム立上げで何度もフローを経験していたので、これを人事企画に応用できるのではと思い、企画フローをつくってみました。企画担当は他にメンバーが1人の2人だけであり、フローで管理するほどの規模ではありませんでしたが、このフローで自分自身の仕事の効率を上げたいと考えたのです。

 

 

フェーズは全部で5つに分け、企画の頭文字のKをとって、それぞれK0からK4と名づけました。フェーズの位置づけとしては、0、企画の目的や考え方、方向性などを上長とすり合わせる、1、企画全体の概要イメージを合わせる、2、企画のパーツごとに詳細内容を詰める、3、企画全体に対し決裁者の承認を取り付ける、4、承認内容を実行部隊や関係者に説明し、実行につなげる、というものです。

 

それぞれにフェーズに評価会を設定し、評価会での報告項目も詳細に定義しました。特に重要かつイメージが難しいK0については、パワポA4一枚にフォーマットを定め、思考のプロセスを定義しました。これは、テレビ局の企画書を参考にしました。テレビ局では、簡単な5分番組から制作費何千万というドラマまですべて企画書はA4一枚とされていると友人から教えてもらったことをヒントにしました。

 

この手順は、店主の思惑どおり上司である管理本部長とのイメージ合わせや詳細ディテールの確認に効果を発揮し、また上司も企画テーマの進捗の見える化を実感してくれ、たくさんのテーマを実行に結びつけることができました。

 

それ以上に効果があったのは、企画フローと評価会というイベントや文言は、その後社内にしっかりと浸透していき、人事企画を経て、人事部が立ち上がった後も、人事部内で若手が企画テーマを進めるにあたっての拠り所となり、メンバーの育成にも役立ったのでした。

 

思考プロセスの効率化をはかって、私たち人間自身は「思考」という付加価値の高い行為に集中することを意識的に行うことは、管理系の職種では特に意識していかなければいけないのかも知れません。

 

つづく…