6-4.PDCAサイクル
PDCAサイクルとは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の頭文字を取ったもので、1950年代、品質管理の父といわれるW・エドワーズ・デミングが提唱したフレームワークです。
生産プロセスの中で改良や改善を必要とする部分を、特定・変更できるようにするために提唱されたモデルで、各プロセスを測定・分析し、PDCAのサイクルを継続的に回すことで、連続的なフィードバックが行えるよう、ループ型のモデルが生まれました。
現在はさまざまな分野で応用されている考え方ですが、わたしたちがこれから学んでいくPDCAについては、活用の目的を「計画のPDCAを回すことで、課題・問題についての目標を効率よく達成する」と定義します。
PDCAのプロセスは、4つのステップを具体的な10の手順に沿ってすすめていきます。以下、手順の詳細を解説します。
P:計画
①目標を決めます(「なに」を「いつまで」に「〇〇」する)
②目標を達成する施策を決めます(どうやって)
③管理項目を選定し管理のしかたを決めます
まず、目的を明確にした上で計画を作成します。日常業務が対象の場合は、計画を作成する前にマニュアルを確認します。目的を明確にせず、計画を立てるとPDCAがうまく回りません。
D:実行
④必要な教育訓練を行います(仕組みや仕事のすすめ方で従来と変えたところを)
⑤計画の②、③を実行します
C:分析
⑥実施結果で計画の①~③を分析します
⑦あらたな課題・問題を認識します。目標を達成できたかどうかを確認し、達成でき
ない場合は、「P:計画」がよくないのか、「D:実行」がよくないのかという視点で分析します
A:改善
⑧計画どおり実行できなかった項目⇒原因を取り除き再度実行する
⑨計画どおり実行したが想定した結果が得られなかった項目
⇒計画②、③を見直し再度実行する
⑩計画どおり実行し想定の結果が得られた項目
⇒実行した内容②、③を仕事のすすめ方や仕組み、マニュアルなどに反映する
(標準化)
PDCAサイクルは、日常管理、方針管理のどちらにも使うことができ、わが国の企業においては、かなり一般化し用いられているフレームワークです。しっかりと身につけておきましょう。