4-8.通達文書は目的別に出す
会社から社員へのコミュニケーションの手段はさまざまありますが、もっともベーシックなのは、文書による通達だといえます。通達というとかたくるしい感じですが、要は連絡文書やお知らせといわれるものです。
文書は1対多に内容を正確に伝えることができ、後から何度でも読み返せたり、保存しておいて過去の記録になったりと利便性の高いコミュニケーションツールです。
一方で文書で内容、とくに表面的な内容のうらにある意図や考え方、思惑や背景を正確に伝えるのは非常に難易度が高いといえます。中堅クラスのメンバーでもA4版一枚の全社に向けた連絡文書を作成してOKが出るまで、丸1日かかることもめずらしくありません。
文書には、発行元である会社側には、文書発行の目的レベルに3つくらいの段階があると思います。
- 内容ならびにその考え方までしっかりと理解してほしいレベル
- 参考までに見ておいてほしいレベル
- 受信者が読むかどうかに関わらず、発行側として通知したという証拠を残しておきたいレベル
このレベル感に応じて、文書の熟成にかける時間をコントロールし、効率化をはかるのです。 1. は当然しっかりと検討し、校正なども念入りに行います。 2. は内容が誤った伝わり方をしないよう、ビジネス文書のひな型に沿ってヌケモレがないように作成します。 3. については、誤字脱字や日付などの誤りは論外ですが、最低限意味が誤って理解されることがなければOKです。とくに 3. は前回文書の焼き直しをおススメしますし、新人の文書作成練習用としても適当です。
このように文書の目的レベルに応じた時間の使い方も身につけていきましょう。