2-1.TQMの定義
ビジネスで品質や価値を生み出していくには技術が必要です。その「技術」は、「固有技術」と「管理技術」の2種類に分けられます。安定的に価値を生み出していくためには、この固有技術と管理技術を両輪として活用していく必要があります。
- 固有技術:モノを作ったり、サービスを提供したりするときに必要な技術、たとえば設計や製造、接客、カウンセリングなどの技術
- 管理技術:固有技術などを安定的に発揮し、アウトプットである製品やサービスを一定水準に保つのに必要な技術
わたしたちは技術という単語から「固有技術」を思い浮かべますが、企業がビジネスを行うには両方をバランスよく持つ必要があります。
管理技術は統計的手法などによる「科学的アプローチ」と、「結果(アウトプット)」だけでなく、それを生み出す「プロセス」を改善するのがポイントです。この「科学的アプローチ」や「プロセス重視」という基本的な考え方は、すべての職種の業務の改善において有効です。
そして、この考え方に、個人の能力向上や組織的な活動を加え、全社的な取り組みに発展させたのがTQMです。TQMの実施により、さまざまな部門の水準が向上し、全社的なパフォーマンスや、製品・サービスの品質・価値の向上をはかることができます。
TQMの定義:Total Quality Management
お客さま視点に立って、「すべての仕事の質」を「高める活動」