3-13.おしり(終わり)を決める
これも仕事を効率的にすすめるうえでとても重要です。朝出社したらまず、その日のスケジュールとTO DOを確認し、おおむね必要な時間を計算します。そして「目標退社時刻」を設定し、できれば職場の予定ボードなど、見えるところに書いておきます。こうして、一つひとつの仕事を終了時刻を意識しながらすすめていくのです。
みなさんも思い出していただきたいのですが、いくら忙しいときでも、職場の歓送迎会や飲み会などのときや、退社後にライブやスポーツ観戦など予定を入れているときは、必死になって目標退社時刻に帰ろうと努力しますよね。
そうすると仕事のやり方も変わってきます。それまで並列だった複数ある仕事の優先順位が、今日どうしても終わらさなければならない仕事から手を付けるようになります。そして、残った時間で締め切りが今日ではない仕事をこなし、目標退社時刻になったら「時間になったので」退社します、ということになります。
これを意識的に毎日行うのです。確かに漫然と仕事をやっているより、きついかもしれません。でもこれで仕事の効率はあがりますし、自分の時間も増やすことができ、一石二鳥です。
店主がなぜこのような時間の使い方に気がついたかというと、それはママになった部下を持ったからでした。彼女は独身時代はワーカホリックと呼ぶにふさわしいほど、仕事大好き人間で、毎晩深夜カウントギリギリまで仕事をするのがつねでした。
しかし、出産して保育園へのお迎え担当(朝はパパが担当)になってからというもの、毎日定時にあがらないとお迎えに間に合わないのです。当時係長を担当してもらっていた彼女ですが、毎日定時であがるにも関わらず、誰よりも多くのアウトプットを出しており、仕事中にアポなしで打合せがてらお茶に誘っても嫌な顔ひとつせず、店主に付き合ってくれました。
そんな彼女の働き方を見て、単身赴任で何時に帰っても構わない店主は、自分の働き方を大いに反省するとともに、彼女の働き方を見習うことにしたのでした。