1-6.業務分掌を理解する
業務分掌とは、組織において果たすべき責任や、それを果たす上で必要な権限を明確にするために、職務ごとの役割を整理・配分するものです。多くの企業で、各部門や特定の担当者について、それぞれの仕事の内容や権限・責任の範囲などを定義し、明文化しています。
まず、職場に配属されて自身の担当業務ならびに所属の他のメンバーの担当業務を説明されたら、自部門の業務分掌を確認してみましょう。そこには、その所属で担当する業務が列挙されていて、その所属における業務の担当範囲を理解することができます。
前述の経営計画・部門計画が非定常業務の中でも「課題への対応」に特化した内容になっているのに対して、業務分掌は定常業務、非定常業務の両方について網羅しているといえます。
したがって、とくに新しく職場に配属されて、定常業務しか担当していない場合、部門計画を見ただけでは自分の仕事が会社の中でどのような位置づけなのか、なかなか理解できない場合も多いと思います。そのような場合は、業務分掌もあわせて確認することで、つながりや位置づけを確認できます。
また自分が属している部門を業務分掌の階層ごとに確認していくことで、自部門が会社において担っている役割を理解することができます。そうすることで、社内外でおこるさまざまな事象に対し、経営理念と自部門の役割を踏まえ、どんな準備や対応が必要かを考えることもできるのです。