視覚情報は認識しない
AI活用のためのExcelお作法7選の第6回目は「視覚情報は認識しない」である。AIは、人間のように曖昧な文脈を読み取るのが苦手である。そのため、見た目の装飾、例えばセルに色を付けたり、文字を太字にしたりして情報を区別する方法は、AIには通じない。人間は「赤色のセルは注意」と認識できるが、AIは色を情報として認識できないからだ。
AIがデータを正確に読み取れるようにするためには、情報はすべて文字や数値としてセルに入力する必要がある。
前述の注意を促すデータ行を示すためにセルを赤く塗るのではなく、「備考」などという列を新たに作成し、そこに「注意」といった文字で入力するのが正しいお作法である。
これはAIのためだけでなく、将来の自分や他の人が見た時にも、ミスの少ない分かりやすいデータを作るための基本的なルールでもある 。
AIとのコミュニケーションをスムーズにし、その力を最大限に引き出すために、ぜひこの「お作法」を実践していきたい。