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HD創業日誌

合理主義

先日、SNSで興味深い調査結果を目にした。若者の約半数が「残業代よりもプライベートの時間が大事」と回答したというものだ。この傾向自体は今に始まったことではないが、その理由に店主はハッとさせられた。それは、我々昭和世代が持っていた価値観とは明らかに違う、新しい時代の到来を告げるものだったからだ。

 

調査では「なぜ残業代よりプライベートな時間が重要か」という問いが投げかけられた。最も多かった回答は、「心身の健康を維持し、長く働き続けるために休息や睡眠が必要だから」。実に48%、約半数の若者がこう考えているという。

 

2位は「趣味や友人、家族との時間が人生を豊かにするのに不可欠だから」(28%)、3位は「仕事は人生の一部であり、仕事のために生きているわけではないから」(18.6%)と続く。

 

prtimes.jp

 

店主が新人だった頃を思い出す。「24時間戦えますか」というCMソングが世の中を席巻し、栄養ドリンクを片手に、遅くまで残業し、そのまま飲みに行って午前様に帰宅する。翌日は二日酔いでなんとか出社する。そんな働き方があたり前だと思っていた。それに比べて、なんと合理的で、なんと賢明な考え方だろうか。

 

彼ら彼女らは、目先の残業代よりも、自身のコンディションを整え、長期的な視点でキャリアを築くことの重要性を理解している。これは、人類が歴史とともに進化するように、人間も時代とともにアップデートされている証拠なのだと、強く実感させられた。

 

この若者たちの姿は、メジャーリーグで活躍する大谷翔平選手の姿と重なって見える。彼は常々、コンディション維持のために「睡眠が一番重要」だと公言している。

 

news.yahoo.co.jp

 

今季、二刀流を本格的に復活させた彼は、自身のコンディションを徹底的に管理しているという。投球数だけでなく、出塁した際の走る負担、スイング数といったすべての運動量を総合的に勘案し、自ら「閾値(しきいち)」を設けているそうだ。今シーズンの盗塁数が昨年に比べて激減しているのも、チームの指示ではなく、彼自身が運動量をコントロールしている結果だと、一塁ベースコーチがメディアに証言していた。

 

この大谷選手と、調査対象となった若者たちに共通するのは、「圧倒的な合理主義」に基づいた思考と行動だ。感情やその場の勢いに流されるのではなく、目的を達成するために最も効率的で持続可能な方法を選択する。その姿は、店主らの世代が持っていた働き方とは対極にあるが、非常にクレバーで、学ぶべき点が多い。

 

この話を聞いて、日本の未来もそう悪いものではないのではないか、と明るい気持ちになった。

 

歴史を振り返れば、明治維新とその後の近代化を支えた礎の一つは、江戸時代に発達た商業が生んだ合理的なものの見方だったと言われる。その精神は、日清・日露戦争の時代まで受け継がれた。特に日露戦争では、当時の政府や軍の指導者たちが徹底した合理主義に基づいた判断を下したからこそ、首の皮一枚の差で国難を乗り越えられたという話がある。

 

 

時代は変われど、物事を冷静に分析し、合理的に判断する力は、いつの時代も社会を前に進める原動力となる。心身の健康という土台を大切にし、長期的な視点で自らの人生を設計する。そんな新しい価値観を持った若者たちが、これからの日本を導いていってくれるのではないか。彼ら彼女らから学び、自分自身をアップデートし続けなければならない。そう強く感じた一日だった。