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IVYおじさんの創業日誌

申請手続き

企業型DC導入コンサルティングの初受注をクライアント企業からいただいたことは、以前にこのBlogに書いた。

 

先週からそのクライアント企業の導入手続き実務がスタートした。まずは商品説明。企業型DCだが、店主が取り扱っているものは、金融機関がパッケージ化した商品で、導入手続きが簡単なように工夫されている。

 

DCは、国が法律で定めた制度を民間が運用する形態をとっているので、いわば国の年金制度ともいえる。よく国民年金を1階、厚生年金を2階とし、3階を私的年金と称するが、国が作った3階の年金制度なのだ。

 

そのため個人に毎月割り当てられる年金資産は、受け取るまでしっかりと保全がされるよう、企業や個人の資産とは完全に分離される。ちなみに社長が積み立てているDCは、個人の資産とは別に管理されているので、万が一個人保証をした会社が倒産しても、DCだけは債権差し押さえの対象外になる。

 

 

そのような資産保全を行うために、制度運営では多数のステークホルダーが登場する。事業主、加入者、代表事業主、運営管理機関、資産管理機関そして商品提供機関などだ。

 

10枚近い書類に記名、捺印などを行ってもらうためにも、このステークホルダーとその役割をしっかりと説明し理解してもらうところからスタートする。

 

そのうえで導入申請に必要な書類のリストを提示する。

  1. 就業規則
  2. 賃金規程
  3. 育児介護休業規程
  4. 履歴事項全部証明書
  5. 保険料納入告知額領収済額通知書
  6. 専用ヒアリングシート
  7. 収納代行申請書
  8. 事務取次業務委託契約
  9. 導入サポートサービス申込書
  10. 確定拠出年金制度に係わる重要事項チェックシート兼確認書
  11. 法人等及び個人情報の取扱いに関する同意書
  12. お取引申込書付表作成ツール

1~5は、単に会社にある規程や書類を準備していただくだけだが、6以降については、必要な箇所に記名や捺印してもらうことが必要だ。

 

記入マニュアルと記入例を準備し、記名や入力が必要な箇所はできるだけ店主の方で入力し、あとは捺印してプリントアウトし、PDFに読み込んで送ってもらうだけに段取りをして説明を行った。

 

ご担当者の方もとても仕事が正確で速い方だったので、書類の作成はスムーズであった。

 

 

それにしてもイマドキはこのような記名、捺印が必要な書類もすべてスキャンしてPDFファイルにしてメールでのやり取りのみ、ほとんど原本不要というのだから、世の中も変わったものである。

 

いや、お付き合いしている金融機関が、ネット系金融機関で、効率的な業務のすすめ方をしているという認識の方が正しいかもしれない。イマドキ正式な契約書原本でなくとも、その効力は十分にあるというのが、世の中のトレンドである。

 

いただいた書類をパートナーの元請企業に送ったところ1日で、照会状が届いた。日付や住所表記が謄本と相違しているとか、就業規則の内容で文言の統一など細かい形式的な不備であった。

 

取り急ぎ、照会事項を修正して再提出することで、導入申請は完了である。企業型DCの導入というイメージからはあまりに簡単で拍子抜けするほどである。

 

導入申請が終わると、次のステップは社員代表の同意をもらうことと、ステークホルダーとの各種契約書の締結である。とりあえず連絡がくるまで待つことにしたい。