コラム
先週からパートナー企業の海外人事担当者向けコラムを執筆させていただくことになった。テーマは「明日から役に立つ!海外人事のヒント」だ。
店主は新卒で自動車部品メーカーに入社、工場人事からスタートし、30年ほど人事畑一筋のキャリアを歩んできた。キャリアと自動車業界のグローバル展開はちょうど同期しており、在籍中に海外拠点数は約10倍になったほど。
退職するころには、駐在員数は約2百名にもおよんだ。3~5年で任期がくるので、毎年約50名程度の帰赴任が発生していた。駐在員を対象とした海外人事業務にもずいぶん関わってきた。
一方でコラムをお願いされたパートナーは、総合エンジニアリング大手の日揮グローバルさん出身の社長が立ち上げた、駐在員向けの健康管理サービスを提供するスタートアップで、創業者はすべて駐在経験者である。
提供するサービス導入の意思決定をするのは、駐在員を抱える企業の海外人事担当者。リードに向け有益な情報発信をしたいと考えた社長に、店主のビジネスパートナーである産業保健系の組織開発コンサルタントの仕事なかまがつないでくれた。
社長は資源開発プロジェクトでカタールやインドネシアやロシア、アルジェリアといった海外駐在でもかなりタフな環境で長いこと仕事をされてきている。一方で営業活動相手の海外人事の仕事はよくわからず、会社やなかまにも経験者がいないということで、店主に白羽の矢が立ったのだ。
人事領域の中でも海外人事やグローバル人事と呼ばれる業務は、メインストリームではない。企業全体の社員数に対し、駐在員の人数は多くはなく、そのうえ特殊な知識も必要なので、人事屋さんからも理解されないというご苦労も多い部門なのだ。
そういった位置づけから専門性を網羅的に学ぶ機会や場所もほとんどなく、各企業の担当者は孤独と闘いながら、日々起こる問題や課題に対応しているのである。
そんな方々のお役に少しでも立てれば、ということで、今回のオファーを受けさせていただいた。困っているクライアントの役に立てることはもちろん、パートナーの社長がとにかく熱く、使命感に燃えているのである。
「これは楽しい仕事ができそうだ!」直感した。しかし、この感覚こそ顧客の課題解決に役立つことができる必要条件なのである。
コラムは月イチで1年間、全12回である。ご興味のある方はぜひフォローしてほしい。