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人事屋修行記(第171話)

入社

入社日に指定された9月1日。工場のある鹿沼市は宇都宮から逆方向ですが、朝の通勤時間帯の込み具合がまったくわからないため、8時の始業開始時刻にも関わらす、6時半すぎに家を出ました。社宅から工場までは、10キロちょっとでしたが、いたってスムーズで7時頃には会社に着いてしまいました。

 

ロビーで待たせてもらえればいいかと、守衛所に行って今日から入社である旨を伝えると、まだ早い時間だから一人で待たせてもらうと言ったにもかかわらず、人事へ連絡を取ってくれました。そうしたら、すでに出社されている方がいるということでした。

 

クルマを来客用駐車場に置き、ロビーで待っていると、長身の年配の方が来られ、案内していただきました。後から聞くと前の人事部長さんで、入社後は店主とだいたい同じ早い時間帯に出社されていました。

 

人事や経理、購買など管理系が入っている3階のフロアの、人事の席の奥にあった人事部専用の会議室に通されて待つことに。ほどなく受け入れを担当してくれた人事課長さんが来てくれて受入説明がスタートです。

 

 

受け入れ説明は、終日におよび終わったのは午後4時ころ。しっかりとていねいにしてくれる会社という印象でした。受け入れ終了後、席に案内されました。店主の席は、受入れをしてもらった会議室の入り口の前。四角い3階のフロアの一番奥で、店主がいる島だけ四角いフロアから盲腸のように横に飛び出ている感じの場所でした。

 

席の向かいが朝出迎えてくれた元人事部長さん、周囲を人事部のメンバーが囲む形でで、完全に3階フロアからは視界が遮断された、守られた空間のような場所でした。

 

まあ、人事の仕事をする上では、後ろを人が通らない場所ですので都合はいいのですが、考えようによっては、ずいぶんと隅にやられたという感じも、今思えばしなくはありません。

 

こうして店主のセカンドキャリアはスタートしたのでした。

 

つづく