お盆休み
先週は、一週間のお盆休みをいただいていた。カレンダーの並びには関係なく、8月8日から16日までの9連休である。
フリーランスという身軽さゆえの特権と言いたいところだが、完全にオフという訳にはいかなかった。この週はなるべく仕事を入れないようにしつつ、クライアントさんのご都合で設定された打ち合わせやイベントには、対応させていただいた。
なぜ長期で休みたくなるのか。店主は新卒から約25年もの間、自動車部品メーカーに勤務していた。自動車業界では、主要取引先である完成車メーカーが定めた独自の稼働カレンダーに完全に同調する。祝日をあえて出勤日に振り替える代わりに、ゴールデンウィーク、夏期、そして年末年始に9日から10日規模の超大型連休を会社主導で形成するのである。
これには明確な目的がある。土日以外の祝日も稼働日にすることで年間を通じた生産量を安定させ、生産効率の最大化を図るのだ。また、大型連休に合わせて工場の設備更新や集中工事を計画的かつ効率よく行うことや、完成車メーカーと部品供給の足並みを揃え、サプライチェーンの停滞を防ぐという重要な狙いがあった。四半世紀もこのサイクルで働いてきたので、どうにもこの時期にはまとまって休みたくなってしまうのである。
企業のカレンダーは大きく3つのパターンに分けられる。まず、カレンダーどおり(完全週休2日・土日祝休み)そして店主馴染みの独自カレンダー型。そしてシフト制といった土日祝日にかかわらず、月ごとのシフト表やローテーションに基づいて休日が変動するパターンだ。
世の中の企業がどのような休日カレンダーを設定しているのか調べてみた。政府の公的統計には、これら3つのカレンダーパターンを直接名称で分類したデータは存在しないが、厚生労働省の調査データを組み合わせることで、おおよその導入割合を導き出すことができる。

データによれば、世間一般でイメージされる「カレンダーどおり(完全週休2日制)」の企業割合は約65.5%である。これらは金融・保険、IT、官公庁、一般事務などに多い。
一方、店主が馴染んできた製造業や建設業などに多い「独自カレンダー型(1年単位の変形労働時間制など)」を採用する企業は約30.5%を占めている。
そして、医療・介護、飲食・宿泊、小売、運輸業などで主流となっている「シフト制・変則休日型(1か月単位の変形労働時間制など)」の企業割合は約29.7%となっている。
ちなみに、企業によっては完全週休2日制でありながらシフト制を導入するなど、制度を重複して掛け合わせているケースもあるため、合計値は100%にはならない。重複分を引くとざっくり4割、3割、3割といった感じである。
こうしてデータをながめてみると、土日休みがあたり前の感覚になっていたが、約3割の企業がシフト制などの変則的な働き方で世の中を動かし続けていることに改めて気づかされる。
店主が休んでいたお盆の期間中も、猛暑の中で医療を支え、物流を滞らせず、食事や買い物の場を提供してくれている人々がいるのだ。わたしたちの便利で安全な生活は、そうしたカレンダーで働く人々のおかげで成り立っている。このような方々に対する深い感謝の念を忘れてはならないと、あらためて思うのであった。